週刊、月刊誌の編集記者、出版社勤務を経て現職。経済・事件・ビジネス、またファイナンシャルプランナーの知識を生かし、年金や保険、企業レポートなど幅広いジャンルで編集ライターとして雑誌などでの執筆活動。ビジネス書、経済書などの書籍編集を行っている。
プロキックボクサーが農業を経て不動産業へ
「組織の中で働くよりも、自分で事業を立ち上げるほうが自分に合っていると思いました」
こう笑いながら話すのは神戸翔太クールコネクト社長(32)(写真)だ。神戸氏は平成5年生まれ。高校時代に格闘技留学でオランダに渡り、プロキックボクサーとしてK1などに出場した経歴を持つ。23歳まで現役を続け、次のステップに進もうとキックボクシングのパーソナルジムを開業し法人化、最大5店舗まで拡大したものの、コロナ禍で全店舗を売却し、会社を閉鎖。並行して手がけていた農業事業にシフトした。
同社は、2019~2020年にかけて、農業法人として長ネギの生産からスタート。JAなどの支援を受けながら、5000~6000㎡の農地から事業を始め、徐々に規模を拡大してきている。
とはいえ、神戸氏は農家の出身でも農業の専門的なバックグラウンドなど一切ない。
「ホリエモン(堀江貴文氏)が”農業だろう”って言っていたことをきっかけに自分でやってみようと思ったのです」
と農業への参入の動機を話す。しかし、続けていくうちに農業の面白さにひかれていった。
空き家×外国人材という「気づき」

そんな農業で野菜の生産・卸売を手がける中で、外国人スタッフの住居確保が課題となった。
「自社で外国人を採用したときに彼らの家を探そうとしたのですが、外国人という理由で断られる。それだったら自分たちで空き家を買ってそこを寮にすればいいんじゃないかと思ったのです」
それがこの事業の出発点になった。そして、「これを始めたところ、これは投資家にとっても価値のあるモデルになるのではないかと感じ」と神戸氏は振り返る。
事業化にあたって着目したのは製造業や農業現場で働く特定技能外国人の住居難だ。外国人は審査が厳しく、一般の賃貸住宅を借りられないケースが多い。一方、全国の空き家は2023年時点で約900万戸(総務省調査)を突破し、社会問題化している。
空き家を外国人材向けシェアハウスとしてリノベーションし、企業の社員寮として提供するビジネスモデルは、需要と供給を一気につなぐ仕組みだった。
現在は150室・50~60棟を管理。顧客の8~9割が製造業系の企業で、コンビ二関連の食品工場や自動車関連企業からも依頼が来るという。展開エリアは群馬、埼玉、神奈川、茨城、兵庫、沖縄と全国に広がり、東京も2026年4月から運営が始まった。










