元朝日新聞経済記者、英字新聞「ヘラルド・トリビューン朝日」記者。不動産など資本市場の分析と世代会計、文化財保護に高い関心持ち、執筆活動を行っている。『不動産絶望未来』『2030年不動産の未来と最高の選び方・買い方を全部1冊にまとめてみた』(いずれも東洋経済新報社)などペンネーム・共著含め著書多数。
(著者連絡先)windomaezaki@yahoo.co.jp
まだ昔ながらの風情が残る北品川駅周辺で13ヘクタールに及ぶ再開発計画が進もうとしている。これに対して10に及ぶ住民団体が立ち上がり――果たしてこの巨大な再開発計画ゆくえは…
山下努2024/10/22
意外と知らない方も多いが「品川駅」は港区にある。とはいえ、屋形船・船宿・宿場町の風情を残すエリアは品川区になる。
そんな江戸時代からの風光明媚な面影が残る品川は、もうすぐ見られなくなるかもしれない。
なぜなら、周辺にタワーマンションが10棟以上建つ計画があるからだ。これに対して品川の住民たちの間で、反対運動が猛烈な勢いで沸き起こっている。その一方、再開発推進派や品川区は2026年度の都市計画決定を目指す。
対象区域は北品川一丁目と東品川一丁目にまたがる約13ヘクタールにも及ぶエリアで、JR品川駅から少し離れた南東方面の広大な面積になる。
そこにはかつて豊富な水揚げや海苔の産地で現在は釣り船や屋形船が泊められた独特の風情がある品川区の観光スポットにもなっている「品川浦」を囲むように京浜急行の北品川駅周辺の西街区、南街区、北街区の合計3街区が分けられて再開発が行われる。
この品川浦周辺地区再開発は、京浜急行の泉岳寺駅~新馬場駅間の連続立体交差事業と密接に関係している。
ひと気が少なく、さびれた感じの北品川駅は、過去に線路の立体化工事の計画が持ち上がった際には反対運動によって民家など数軒がそのまま残ったが、今回も再開発エリアに組み込まれている。このため立ち退きによって閉店した店も出ている。
また、都営バスの車庫と一体化した広大な複数の都営住宅の敷地も再開発対象エリアに入る可能性がある。
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山下努経済アナリスト
元朝日新聞経済記者、英字新聞「ヘラルド・トリビューン朝日」記者。不動産など資本市場の分析と世代会計、文化財保護に高い関心持ち、執筆活動を行っている。『不動産絶望未来』『2030年不動産の未来と最高の選び方・買い方を全部1冊にまとめてみた』(いずれも東洋経済新報社)などペンネーム・共著含め著書多数。
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