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元格闘家社長が挑む空き家活用法 外国人材×農・海産物で利回り15%をたたき出す

外国人材のシェアハウスとして、キノコの栽培、海なし県群馬でクエ・ウニの養殖場としても活用。空き家を『負動産』から利回り15%を生み出す『富動産』に変える、元格闘家社長・神戸翔太クールコネクト社長の逆転の経営術とは

小川純2026/04/07

神戸翔太・クールコネクト社長インタビュー
「売り先を決めてから、物件を仕入れる」という発想

「思いついたらすぐ行動」神戸翔太・クールコネクト社長

空き家を活用した外国人向けシェアハウス、キノコ栽培、海産物の養殖とその用途を広げる同社。「とにかく動いてみる」という経営スタイルで、どのように事業を組み立ててきたのか聞いた。

■農業の限界が、次の扉を開けた
――外国人シェアハウス事業の入口は、自社スタッフの住居問題だったということでした。
「農業をやっていると外国人スタッフは欠かせませんが、彼らのために賃貸住宅を借りるのはなかなか難しい。だったら自分たちで物件を用意すればいい、という発想ですよね。買ってみたら意外とビジネスになった、という流れです」

■「先に客ありき」が空室ゼロに近づける
――物件はどうやって仕入れているのですか。
「最初は自分たちの判断で買っていたんですが、なかなか入居が決まらないケースもあった。そこで方針を変えて、今は企業や外国人支援機関から『この地域で住居を探している』という依頼を受けてから物件を探すようにしました。これまでの順番を逆にして、売り先を決めてから仕入れるやり方にしました」
――それが収益性を上げる要因になっているわけですね。
「仕入れは基本キャッシュです。地域によって違いはありますが200~300万円台の物件が中心です。1棟に複数人が入るシェア型で運用するので、通常の賃貸と比べて収益性が上がります。今後は買って売るだけでなく、稼働率の落ちたアパートを一棟借り上げて転貸するモデルも増やしていきたいと思っています。というのも、入居の依頼は多いので、自社で全部買うのは追いつかないのです」

――取引先はどんな企業が多いですか。
「製造業系が中心で8~9割。大手の工場からも案件が来ています。エリアは横須賀・横浜が多く、群馬県内や沖縄でも動いています。東京では板橋区から始める予定です」

■空き家で山の幸、海の幸を育てる理由
――空き家でのキノコ栽培や、海産物の養殖にまで取り組んでいますが、そこまで広げようと思った理由はなんですか。
「農業の露地栽培は天候に左右されて収益が変動します。そこで屋内で安定してできるものを探したところ出てきたのがキノコでした。葉物野菜の植物工場のように電気代がかかりません、しかも、空き家という低コストの場所でできる。その延長が高単価な海産物を空き家で作れないかということでした。業者に相談したところ出てきたのがウニとクエでした」

――群馬で海産物の養殖というのは、冒険的です。
「面積が小さくても単価が高いものがウニとクエでした。3月に始めたばかりなので、年末に試食できればというくらいの感じです。あくまで空き家活用の一事例としての意味合いが大きい。うまくいけば飲食店などへの販売も考えたい」

――今後の展開を教えてください。
「農業事業はコメ中心の卸売に絞り込み、不動産とは完全に分けて動かしていきます。クールコネクトは外国人向け賃貸と社宅代行に集中。上場も検討しましたが、コストの割に実益が薄いので、ブランド化をしていきたいと思っています」

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この記事を書いた人

小川純

小川純編集・ライター

週刊、月刊誌の編集記者、出版社勤務を経て現職。経済・事件・ビジネス、またファイナンシャルプランナーの知識を生かし、年金や保険、企業レポートなど幅広いジャンルで編集ライターとして雑誌などでの執筆活動。ビジネス書、経済書などの書籍編集を行っている。

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