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進む銀座の地盤沈下、「銀座ブランド」の見直しがはじまるか

不動産において東京23区の中の千代田区・中央区・港区は、人気、地価ともに高く「都心3区」として別格扱いにされている。しかし、新型コロナの影響によってその一角の中央区、中でも銀座が厳しい状況に追い込まれてしまった。コロナ後のインバウンドが戻り、以前の銀座に戻れるか。

浅野夏紀2023/08/30

進む銀座の地盤沈下、「銀座ブランド」の見直しがはじまるか
  • 新型コロナの爪痕が色濃く残る銀座の現状
  • その象徴的な存在が「東急プラザ銀座」だが、そのつまずきは最初からあった
  • ビルの高さ制限やカンバンの色などの銀座ルールーの見直しの可能性も

インバウンド需要で「東急プラザ銀座」復活できるか?

不動産において東京23区の中の千代田区・中央区・港区は、人気、価格ともに高く「都心3区」として別格扱いにされている。しかし、新型コロナの影響によってその一角の中央区がボロボロになりかけてしまった。

その象徴的な存在が銀座だ。コロナ前はインバウンド需要によって外国人、とくに中国系の観光客が闊歩し、中国語が飛び交い「ここは日本か?」と見まごうこともあったが、新型コロナによるイバンウンド需要だけでなく、度重なる外出制限、時短営業によって日本人の姿も銀座のブランド店はガラガラになった。

その結果、東急不動産の誇った東急プラザ銀座という最新の大型SCは、パナソニック系のリース・金融会社に売られてしまった。それでも東急は、店の管理業務は死守している。

リース・金融会社に身売りし東急プラザ銀座の苦境の象徴が路面角地のドル箱のテナントスペースから独ブランドの「バリー」が撤退、長期間空室になっていた。まさに“ビルの顔”がなくなってしまったわけだ。それでも近くに店舗を構える海外ファッションブランドの「バレンシアガ」が23年6月から期間限定でオープンし、なんとかコロナ後の対面を取り戻している。

しかし、東急プラザ銀座の苦境は新型コロナによるものだけではない。

東急プラザ外観
厳しい状況にある「東急プラザ銀座」

そもそも旧東芝ビルを買収した東急不動産は、モザイク銀座阪急の立ち退きにあたって訴訟になり、当初からつまずきがあった。この訴訟によって60億円程度の費用と多くの時間を消費した。

遅れを取ったその間、東京五輪誘致による建築費高騰に直面、最大のライバルの銀座随一の高級SCの銀座シックスの竣工やテナント集めの時期とほぼ重なる事態になってしまった。その結果、海外ブランドの誘致は両方の新巨艦店同士の奪い合いとなった。

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この記事を書いた人

浅野夏紀

浅野夏紀経済アナリスト・作家・不動産小説家。

1963年生まれ。東京都心在住。オフィス・ホテル・商業施設・公有地・借地等の不動産の分析、株など資産市場の分析に詳しい。住宅業界のカリスマ事業家が主人公で、創業者まで徹底的に切り捨てる政権の歴史的な不良債権処理の暗闘局面などを明かした『創業者追放~あるベンチャー経営者の風雲録』などの作品がある。

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