1985年8月生まれ。大阪府出身。
滋賀県成安造形大学住環境デザイン科を卒業後、京都で京町家の再生活用などに携わる。
結婚出産を機に上京し今は茅ヶ崎で男の子二人、黒猫一匹と暮らすシングルマザー。
2014年フィールドガレージ入社、2015年「東京銭湯-TOKYOSENTO-」で銭湯ライターとして活動。2018年7月「東京銭湯ふ動産」を立ち上げる。
「現代版風呂なし物件」で機能性あるミニマムな暮らし
季節が一気に進み寒い季節になりましたが、銭湯をさらに楽しめる時期がきたなと感じます。
とくに露天風呂がある銭湯では、寒いほど湯船の温度が心地よく、ずっと入っていられます。広い湯船で暖まると体の温度が下がりにくくなるといわれており、湯冷めしにくいんだとか。実際、そのぬくぬくとした体で銭湯からの帰りの寒さを感じないので、自分の体が活性された気がするんですよね。
「風呂がないんじゃない、銭湯があるんだ!」というスローガンのもと、「東京銭湯ふ動産」では、風呂なし賃貸物件を紹介しながら、こうした銭湯を応援していきたいと思っています。
風呂なし物件を紹介するサイトを運営するようになって、ミニマムに住みたいと思う人が多いという実感があります。
しかし、紹介している風呂なし物件は昭和50年代ぐらいに建てられたものが多く、耐震性や、古さに抵抗があったりする方もたくさんいらっしゃいます。そのためこうした風呂なし物件に住む覚悟が決まらない方も多いようです。
そこで一般的なマンションで「現代版風呂なし物件」という発想から、私の勤めているフィールドガレージではリノベーションによって、現代風の「風呂なしタイニーアパートメント」という物件を企画、賃貸住宅となっています。
「タイニーアパートメント」とは、「タイニー(Tiny)=小さい」という意味で、「小さな家=タイニーハウス」+「ワンルーム賃貸=アパートメント」からの造語です。
アメリカでは2008年のリーマンショックをきっかけに、肥大化した住宅負担を見直し、新たなライフスタイルを求めた人々のムーブメントがありました。
それが大きな家に住むのではなく、トレーラーハウスなどのタイニーハウスに住むというものでした。とはいえ、日本の実情からはトレーラーハウスは実現的ではありません。そこでタイニーハウスと都市のワンルーム賃貸を掛け合わせ、より豊かなライフスタイルを実現するための日本版タイニーハウスがタイニーアパートメントなのです。
一般的なワンルームマンションは、便利で賑わいのある都会にはあるものの、部屋自体は画一的で楽しみが感じられません。そこにワクワク感をプラスした都会の暮らしを享受する。そのうえでコストを抑えた理想な住まいがタイニーアパートメントです。
タイニーアパートメントは、何よりも小さいからこそ家の中は細部までこだわり、好みのデザインにできるのが大きな特徴です。DIYも可能にしており、賃貸住宅であっても自分好みの部屋に仕上げられるので、愛着をもって住んでもらえるのではと思います。
まさに都会にある秘密基地、隠れ家のような遊び心の家なのです。