【賃貸住宅契約トラブル解決】同じマンション内での部屋の移動にかかる手数料

入居中のマンションのなかで、いまより環境のよい部屋が空き室に――。その部屋に移りたいと申し出ると家主は快く応じてくらものの、管理会社から更新手数料を要求されることに。これは払わなければいけないのか?

大谷昭二2023/10/09

【賃貸住宅契約トラブル解決】同じマンション内での部屋の移動にかかる手数料

日当たりのよい部屋に替わりたいと申し出ると

Q.契約のときは、日当たりの良い階数の部屋が満室だったため、仕方なく日当たりのあまり良くないの部屋に入居しました。その後、日当たりのよい部屋が空いたので、家主に部屋を移動したいと申し入れました。
家主は部屋の移動を認めてくれ、管理会社に手続きに行くように言われました。ところが、管理会社では「書類作成手数料として、更新手数料と同額を支払ってください」と言われてしまいました。管理会社のいうような更新手数料や支払う必要があるのでしょうか。


A.家主が部屋の移動を承諾しているとはいえ、「契約書の修正」、あるいは「契約書の作り直し」という手続きは必要になります。契約期間そのものが従来の契約のままであれば、家賃や部屋番号のみを修正すれはいいだけですので、その場合は「契約書の修正」のみになるでしょう。

しかし、家主が契約書の作り直しを求めている場合には、それに従う必要があります。また、管理会社を通すことで、多額の手数料を請求されることもあります。
この場合は、家主に事情を説明して、家主と直接手続きを行ってもらうようにする、あるいは家主から手数料の減額(書類作成手数料なら、2000~3000円程度に抑えてもらう)を働きかけてもらうようにお願いをすという方法があります。

この記事を書いた人

大谷昭二

大谷昭二NPO法人日本住宅性能検査協会理事長/一般社団法人空き家流通促進機構会長/元仲裁ADR法学会理事

1948年広島県生まれ。住宅をめぐるトラブル解決を図るNPO法人日本住宅性能検査協会を2004年に設立。サブリース契約、敷金・保証金など契約問題や被害者団体からの相談を受け、関係官庁や関連企業との交渉、話し合いなどを行っている。

  • WEB

※このサイトは「事業再構築補助金」を活用しています