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【アトピー性皮膚炎】幼児・幼少、思春~成人期、中年~高齢期 年代・症状別、漢方の使い方

アトピー性皮膚炎は、幼児期から高齢期まで年代によって症状や原因が異なる。各年代の特徴、症状別に整理、漢方の考え方、症状に応じた治療と使い方を解説

斉藤明美2026/02/04

症状別、漢方の選び方と効能

漢方的な視点では、健康的な皮膚は「血」と「水」の栄養と潤いのバランスにより保たれており、これが不足すると皮膚は乾燥して痒みを生じるとされます。また、からだを守る「気」(生命エネルギー)がストレスなどを原因として巡りが悪くなると、皮膚のバリア機能が低下します。

漢方では「皮膚はこころの叫び」と言われ、皮膚症状はこころとからだのSOSととらえます。そこで「気・血・水」のバランスが整うように漢方治療を進めていきます。
そのため漢方によるアトピー性皮膚炎の治療は、局所的な治療にとらわれずに、自分に合った全身を整える根本治療で改善を図ります。

幼児、胃腸の弱い人に多い「脾胃虚弱タイプ」

【特徴】幼児や胃腸が弱い成人に多くみられます。胃腸が弱いことから体内でさばけない(処理できない?)水分が皮下にも蓄積され、外界の刺激などと結びつき痒みを生じることが主な原因となります。そこで胃腸の働きや「気」の生成をサポートする漢方薬を用います。
【具体的な症状】ひじ、膝などやわき、もものつけ根など皮膚の柔らかい部分に症状がみられ、薄紅色の紅斑、丘疹、滲出傾向があります。

補中益気湯(ホチュウエキキトウ)
【主な症状】冷え症で紅斑や湿潤は少ない症状、だるい、いつも眠い、力が入らない、寝汗
【効果】胃腸の働きをサポートしながら、皮膚と密接に関係する肺を元気にすることで気血を同時に補い、免疫機能をアップすることで皮膚のバリア機能を高めます。長期間の服用でアトピーの悪化を防ぐといわれています。
【成分の効能】主成分の黄耆(オウギ)は脾胃を補うとともに皮膚の発汗作用を正常化し、人参(ニンジン)と甘草(カンゾウ)は脾を補い元気を益し、当帰(トウキ)は血虚を補うことで症状を改善します。

桂枝加黄耆湯(ケイシカオウギトウ)
【主な症状】汗が多い、あせも、化膿したり分泌物が多い、湿った皮膚、虚弱体質、寝汗
【効果】からだを温めてエネルギーバランスを整える桂枝湯に、気を補う働きが加わることで体表面の機能を高め症状を改善します。
【成分の効能】主薬の黄耆は気を益し水を巡らせ、桂枝(ケイシ)はからだを温め、芍薬(シャクヤク)は皮膚を引きしめることで皮膚のしまりを整え、汗や湿気を調節し皮膚トラブルを改善します。

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この記事を書いた人

斉藤明美

斉藤明美薬剤師・医学博士

北里大学薬学部卒業後、大学病院、企業診療所、透析施設で薬剤師として勤務。その後、製薬会社で企画販売に従事し、体調を崩した時に漢方薬に出会い、漢方を学びはじめる。日本漢方協会漢方講座を経て、田畑隆一郎先生の無門塾入門、愛全診療所 蓮村幸兌先生(漢方専門医)の漢方外来にて研修。現在は「より健やかに、更に美しく」を目指して患者さんの漢方相談、わかりやすい漢方の啓蒙活動に取り組んでいる。著書に『更年期の不調に効く自分漢方の見つけ方』(ごきげんビジネス出版)がある。

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