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【アトピー性皮膚炎】幼児・幼少、思春~成人期、中年~高齢期 年代・症状別、漢方の使い方

アトピー性皮膚炎は、幼児期から高齢期まで年代によって症状や原因が異なる。各年代の特徴、症状別に整理、漢方の考え方、症状に応じた治療と使い方を解説

斉藤明美2026/02/04

【アトピー性皮膚炎】幼児・幼少、思春~成人期、中年~高齢期 年代・症状別、漢方の使い方
  • アトピー性皮膚炎は急性期・慢性期があり、年代ごとに症状や原因が異なる
  • 幼児期から成人期、中年・高齢期まで、体質や生活環境で発症や悪化することも
  • 漢方では気・血・水の乱れに着目し、年代やタイプ別に全身から改善を図る

年代別アトピーの発症原因、症状の違い

アトピー性皮膚炎は強いかゆみのある湿疹が、悪くなったり、よくなったりを繰り返す症状です。ダニ、カビ、ハウスダストなど様々な外界の刺激、皮膚の乾燥などからからだを守るバリア機能が低下することでアレルギーの炎症を引き起こします。

急性期には、赤くなり小さな水ぶくれをもった紅斑〔コウハン〕や皮膚が盛り上がったぶつぶつした状態の丘疹〔キュウシン〕が多くみられ、それがくずれて水っぽくジクジクした湿潤〔シツジュン〕になります。
慢性期には、かきむしりを繰り返すことにより皮膚がゴワゴワと厚くなる苔癬化〔タイセンカ〕や、かゆみを伴い皮膚が盛り上がる痒疹〔ヨウシン〕、また皮膚が乾燥して白く粉をふいたような落屑〔ラクセツ〕へと変化します。

顔、耳や首回り、ひじや膝の内側・外側、もものつけねなどに多くみられ、症状の変化が激しいのが特徴です。
多くは乳幼児期に発症しますが、乳幼児期、小児期、思春期以降の成人期と年代によりそれぞれ特徴がみられます。

1)幼児期
原因:胃腸の食べ物の消化力が弱いため、消化されない未消化物によってアレルギーをひき起こすと考えられています。
症状:湿潤傾向が強く、紅斑や丘疹だけでなく多くの場合、かさぶたが顔、頭、首すじ、股、わきなどにできやすいという傾向があります。

2)幼小児期
原因:身体機能が発達し新たに発症することが比較的少ない時期ですが、食べ物やハウスダストなどのアレルゲンが原因となることがあります。
症状:湿潤傾向は少なくなり、アトピー独特の乾燥性で表面がザラザラした鳥肌状の外観で、その中に一部ジクジクした湿疹やあせもにも似た発疹が首回り、わき、ひじの内側、膝の裏側、手首、足首にできやすいという傾向があります。

3)思春期~成人期
原因:この時期は受験や就職などによるストレス、疲労、食事の偏り、睡眠不足、生活習慣や環境の変化等が主な原因と考えられます。
症状:皮膚の乾燥はさらに進み、紅斑、丘疹が散在し、顔、首、背中、腹、ひじ、膝など広範囲にみられ、一部は苔癬化します。

4)中年期~高齢期
原因:これまで思春期、遅くても40代までには自然に治るとされてきましたが、1980年以降、60歳以上の人口1~3%にみられるようになりました。原因ははっきりしませんが、家屋の気密性などの環境のほか、加齢に伴う皮膚の乾燥やバリア機能の低下、軽い刺激でも痒みを引き起こすと考えられます。
症状:かきこわしによる苔癬化、痒疹、落屑、下肢・腕・体幹などに硬貨のような茶褐色の湿疹の好発などがみられます。

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この記事を書いた人

斉藤明美

斉藤明美薬剤師・医学博士

北里大学薬学部卒業後、大学病院、企業診療所、透析施設で薬剤師として勤務。その後、製薬会社で企画販売に従事し、体調を崩した時に漢方薬に出会い、漢方を学びはじめる。日本漢方協会漢方講座を経て、田畑隆一郎先生の無門塾入門、愛全診療所 蓮村幸兌先生(漢方専門医)の漢方外来にて研修。現在は「より健やかに、更に美しく」を目指して患者さんの漢方相談、わかりやすい漢方の啓蒙活動に取り組んでいる。著書に『更年期の不調に効く自分漢方の見つけ方』(ごきげんビジネス出版)がある。

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