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差し押さえもある離婚後の”共有名義の家” 自己資金なし・住宅ローンで前夫から買い取り成功

離婚後も元夫名義のまま放置された共有名義の家。住宅ローンの抵当権が残り、差し押さえリスクを抱えながら暮らす家族が、違法増築・親族間売買の壁を乗り越え、自己資金ゼロで解決した実例

田中裕治2026/04/27

差し押さえもある離婚後の”共有名義の家” 自己資金なし・住宅ローンで前夫から買い取り成功
  • 売れないと言われ続けた離婚後の”前夫持分”
  • 買い取りに動き出すと違法増築という想定外の壁が立ちはだかる
  • 前夫と一度も会うことなく、自己資金ゼロで前夫共有部分を買い取り

離婚後も共有名義のまま、そのリスク

近年、日本の離婚件数は年間18万件前後で推移しています。そしてその中には、不動産を共有名義のままにした状態で離婚してしまうケースが少なくありません。住んでいるのは今の家族なのに、名義は元の配偶者の名前のまま。それがどれほどのリスクをはらんでいるか、気づいていない人が多いのが実情です。
今回の相談者はインターネット経由で問い合わせてきた横浜市旭区在住の方でした。

相談内容は居住している一戸建ての名義が妻の父親(義父)と妻の前夫との共有名義になっているとのこと。これを自分の名義にしたいということでした。

状況の詳細は次のとおりです。
・横浜市内に立地、駅から徒歩圏内で小学校や商業施設も近い
・建物はハウスメーカー施工の木造、築20年超
・義父と妻の前夫の共有名義で、前夫の住宅ローンの抵当権が設定されている
・当然のことながら妻の前夫は引っ越しており、相談者と家族が居住
・前夫との連絡は妻がショートメールで連絡をとる程度の最低限のもの

しかし、前夫が住宅ローンを滞納すれば、抵当権が行使されて差し押さえ・競売という最悪の事態もあり得ます。そうなれば、近くの学校に通う子どもたちの生活にも影響が及びます。
相談者はこうしたリスクに強い不安を感じ、妻の前夫から持分を買い取ろうと複数の不動産会社に相談したところ、「持分だけでは売買できない」と断られ続けていたということでした。

物件調査で「違法増築」が発覚

一通りのお話を聞き当社が物件調査に入ると、早速、予想外の問題が浮かび上がりました。建物は新築時に検査済証を取得した適法なものでしたが、過去に無届けで増築が行われ、都市計画で定める建ぺい率をオーバーした違法状態になっていたのです。
建ぺい率超過の物件は、都市銀行・地方銀行・信用金庫での住宅ローンが基本的に利用できません。相談者は持分購入にする際に極力自己資金を使わずにローンを活用したいということで、これは大きなハードルでした。
このことは相談者はもちろん、妻も購入時にはまったく把握していなかったことでした。

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この記事を書いた人

田中裕治

田中裕治株式会社リライト代表取締役

一般社団法人全国空き家流通促進機構代表理事
1978年神奈川県生まれ。大学卒業後大手不不動産会社に勤務したのち、買取再販売メインとする不動産会社に転職。その後、34歳で株式会社リライトを設立。創業以来、赤字の依頼でも地方まで出かけ、近隣住民や役所などと交渉。売れない困った不動産売却のノウハウを身につけてきた。また、神奈川県横浜市神奈川区で空き家を有志とともにで再生し、家族食堂など他世代交流拠点「子安の丘みんなの家」を運営している。
著書に『売れない不動産はない!』(叶舎刊)『困った不動産を高く売る裏ワザ』(ぱる出版刊)『不動産をうま~く処理する!とっておき11の方法』(ファストブック刊)がある。

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