政治・経済、都市開発・不動産、再開発等に関係するプロフェッショナル集団。主に東京の不動産についてフィールドワークを重ねているが、再開発事業については全国各地の動きをウォッチしている。さらにアジア・欧米の状況についても明るいメンバーも参画している。
モデルルームよりも周辺環境が重要
家の購入――ほとんどの人は一生に1度、あるいは2度、多くても3度ほどではないだろうか。
戸建てにしろ、マンションにしろ、出来上がった物件を購入することもあるが、新築の場合はモデルルームの見学から、家の購入はスタートすることも多い。
つまり、出来上がっていないものを購入するわけだ。
多くの方は住宅購入をしようと決めた段階で、インターネットや住宅情報誌などでたくさんの情報を集め、物件をリストアップ。モデルルームなどに訪れる。
しかし、モデルルームを見るだけで決めてはいかない。
物件の建つ場所に訪れ、周辺の綿密なリサーチもすべきだ。それも一度でなく、可能な限り、平日・休日、それぞれ朝・昼・晩と足を運びたい。オフィスへ出勤についても現地から駅まで実際に通勤時間帯に歩き、電車に乗って通勤してみることもやっておきたいところだ。
さらに近くの公共施設やお店などに入って、世間話をしてみれば地域の環境、学校の評判、買い物の利便性などさまざまな情報を得ることができるだろう。
モデルルームは作られた空間で、豪華な家具、家電、装飾品でホームステージングを施し、部屋を広く見せるために壁に設置した大型の鏡を置くなど、物件をいかに魅力的に見せるかの工夫がなされており、実際に住む部屋とはまったく別ものになる。 いってみればモデルルームの雰囲気、視覚情報や、不動産会社が出すカタログなどの資料は、いくらでも“お化粧”が可能だ。むしろ、自分自身で現地を実際に訪れ、足で集める情報のほうが、実際の生活にはとても重要なのである。