投資用マンションの大規模修繕と管理組合

マンションオーナーにとって、頭の痛い問題が修繕積立金の問題です。とくにコロナが明けてからの資材、工事費が高騰し修繕積立金が不足するマンションが増えています。それは投資用マンションも同じこと。資産を守るためにどうすればよいか。

齋藤岳志2024/02/14

管理組合の雰囲気をつかむ

共有部分のメンテナンスは管理組合の意思で決まる

ここでは「投資用の物件」にスポットをあててお話ししていきますが、マイホームのマンションと投資マンションの一番の違いは、何か。

それは、部屋の所有者と住んでいる人が、同一か否かという点です。

投資マンションの場合は、賃貸用になるので、「所有者=住んでいる人」という部屋は少なく、総会への参加者は理事長他数名、というケースがほとんど。
各部屋のオーナー同士で、維持メンテナンスを決められればそれに越したことはないですが、多くの方は、マンションの構造などに精通していません。これは私自身もそうです。

だからこそ、建物のメンテナンスをサポートしてくれる管理会社が大きな存在になるのです。
管理組合と管理会社の双方が、同じ場所で顔を合わせる場が「総会」というわけです。

そのため総会に出れば、理事長などの役員と管理会社の担当者の人がらなどを、リアルに感じることができます。
そこで感じた雰囲気などからを踏まえて、建物の維持管理の中心になる管理組合の状況を知ることは、今後、その物件を所有していく上でも安心感を持てるかどうかを見極められます。

私自身、すべては難しいのですが、足を運べる時には、できるだけ総会に顔を出して、雰囲気を感じ取るように努めています。
総会に参加ができなくても、議案書や議事録には必ず目を通し、確認したいことがあれば、個別に管理会社に電話をするなどしています。

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この記事を書いた人

齋藤岳志

齋藤岳志CFP ・FPオフィス ケセラセラ横浜代表

1977年横浜市生まれ。2001年上智大学文学部哲学科卒。
百貨店、税理士事務所、経営コンサルティング会社への勤務を経て、2013年FPオフィス ケセラセラ横浜を開設。信用取引や商品先物取引、投資信託、FXなど投資という名の付くものは すべて経験し、その中で自身に一番合った大家業を2007年にスタート。 不動産投資に関するアドバイスを中心とした ファイナンシャルプランナーとして活動中.。著作に『FP大家だけが知っている資産形成に中古ワンルームを選ぶと失敗しない理由』(合同フォレスト)、『老後が不安……。貯金と年金で大丈夫ですか? インフレ到来で「貯めているだけ」は危険』(現代書林)がある。エフエム戸塚「戸塚井戸端会議。」レギュラー出演中。

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