大正ロマンな銭湯とコミュニティの場になった風呂なし物件(東京都大田区)

お風呂がないというだけで借り手がみつかりにくい風呂なし物件を自分の手で改装し、1室をレンタルスペースにすることで風呂なし物件をアップデート。新たな風呂なしの魅力を再構築。

鹿島奈津子2024/02/05

柏アパートのある町と銭湯

この柏アパートの魅力は近所の銭湯にもあります。
一番近い銭湯は「蓮沼温泉」です。蓮沼温泉は、2017年にリニューアルされた大正レトロな浴室に、なんといっても泉質が良くお肌がつるつるすべすべになり、あがっても肌のつっぱり感がなく女性にも人気のある銭湯です。

蓮沼温泉のほかにも「草津湯」という銭湯もあり、ここのロビーには1人ずつ座れるリクライニングソファーがたくさん並び、生ビールにチューハイが飲めるのが特徴です。
お風呂には打たせ湯や黒湯もあるお風呂の種類も豊富です。しかも15時から開く銭湯が多い中、草津湯は12時から開いているというのもポイントが高い!

壁絵が独特な「蓮沼温泉」の浴室
「草津湯」のくつろげるロビー

柏アパートは、蒲田駅も近いので銭湯には困らないエリアというのも風呂なし物件としてはとてもいい物件なのです。

最寄り駅は東急池上線の「蓮沼駅」とJR京浜東北線「蒲田駅」。
いずれの駅も羽田も近いし、横浜にも一本で出られる便利なターミナル駅だけど、駅前には長い商店街もあって、のんべえに嬉しい飲み屋街も多い。とにかく便利な町だけど下町の雰囲気もまだまだ残っている住みやすい街なのは確か!
大田区蒲田近辺は銭湯も多く、黒湯が出るところがほとんどなので東京に住みながら温泉が味わえて、個性あふれる銭湯を楽しめる。私も蒲田に住んでいたことがあるのですが、その時はどこの銭湯に行こうかと選び放題なのは、本当に贅沢なことだったなと今になって思います。
今、私が住んでいるところは、スーパー銭湯はありますが、残念ながら銭湯が0件になってしまいました。気軽にふらっと寄れる銭湯がないのはなんだか寂しい。
だからこそ大田区のこの銭湯の多さはとても羨ましく、銭湯が一つでも多く生き残っていってほしいと強く思っています。

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この記事を書いた人

鹿島奈津子

鹿島奈津子東京銭湯ふ動産/株式会社フィールドガレージ 不動産担当

1985年8月生まれ。大阪府出身。
滋賀県成安造形大学住環境デザイン科を卒業後、京都で京町家の再生活用などに携わる。
結婚出産を機に上京し今は茅ヶ崎で男の子二人、黒猫一匹と暮らすシングルマザー。
2014年フィールドガレージ入社、2015年「東京銭湯-TOKYOSENTO-」で銭湯ライターとして活動。2018年7月「東京銭湯ふ動産」を立ち上げる。

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