大正ロマンな銭湯とコミュニティの場になった風呂なし物件（東京都大田区）

1人でやるよりみんなでDIYをやってみよう

そこで東京銭湯ふ動産として何かできないかと考え、みんなでDIYするイベントを行わせてもらえないかをご提案したところ、快諾いただき２日間にわたってこの部屋を綺麗にするイベントを行うことが決定しました。

ネットなどを通じて募集をしたところ、10名ほどの方が集まり、２日間にわたって作業を行うことになりました。もちろん、イベントでは１日目作業を終えたら、近くの銭湯に行くというのもイベントの1つになっています。

狙いは、このイベントを通じて、この物件に対して愛着を持ってもらうこと、風呂なし物件への抵抗を下げること、銭湯に通う楽しさを感じてもらえたらと思っていました。
DIY前は暗い雰囲気の室内でしたが、参加者の皆さんの頑張りで部屋は真っ白になり、襖なども白く上から塗装し、ヤニの色がついてしまっていた柱も磨いてオイルで仕上げなおすと本来の木の風合いが蘇り、白い壁に映えてきました。

しかし、何といってもこのイベントで一番愛着が沸いたのがオーナーさんでした。
みんなで綺麗にした物件をただ一人の人に貸すのがなんだかもったいない……とのこと。そこで地域の皆さんに使ってもらえるような、またアパートの共有部としても利用できるように「レンタルスペース」として活用してみたいという発想にたどり着かれます。
他の部屋で空きが出たらそこは東京銭湯ふ動産でも賃貸募集させていただき、そのDIYした１室だけはオーナーさんでレンタルスペースとしての準備を進めていきました。