1949年生まれ、静岡県出身。1971年慶應大学法学部卒、同年山一證券入社。1985年新日本証券国際部入社、パリ駐在員事務所長を経て企業部にて新規公開企業の実務に携わる。1998年退職後、コンサルタントとして独立。著書に『株をやさしく教えてくれる本』(あさ出版)などがある。フジサンケイビジネスアイ株式初級講座、ラジオ日経の「株式宅配便」のパーソナリティを務める。
2023年株式市場の総括
「子繁栄、丑躓き、寅千里を走る(2022年)、卯跳ねる(2023年)、辰巳天井(2024年、2025年)」とあり、2025年以降は「午尻下がり、未辛抱、申騒ぎ、戌笑い、亥固まる」となるかはまだわからない。
私の今年の年初の予想は、強気で25%の上昇であった。戦後過去8回の卯年があり、5勝3敗と勝率は高くないが、平均騰落率では「子年=39.8%、辰年=16.95」次いで卯年は3位で15.5%である。
直近の卯年を見ていくと1987(昭和62)年は15.3%、1999(平成11)年は36.8%、2011(平成23)年は17.3%と上昇率の高さが目立つ。そして、2023年1月4日は25,834円で始まり、6月19日に本年の高値3万3772円で、上昇率は30.7%。1999年に匹敵するほどの好パフォーマンスを記録している。
12月11日の高値は3万3324円で、なかな3万4000円を突破できずにいるが、好パフォーマンスは維持している。
2023年の市場の特徴は、前半は割安株(低PBR株)が中心で、全体相場の上昇に大きく貢献した。
低PBR銘柄として、ゆうちょ銀や地方銀行まで流れは波及。また、円安効果や2022年の半導体不足解消の影響で自動車株も注目された。
10月に入ると、売られ過ぎのピークとなった中小型株にもリバウンド動きも見られた。