1949年生まれ、静岡県出身。1971年慶應大学法学部卒、同年山一證券入社。1985年新日本証券国際部入社、パリ駐在員事務所長を経て企業部にて新規公開企業の実務に携わる。1998年退職後、コンサルタントとして独立。著書に『株をやさしく教えてくれる本』(あさ出版)などがある。フジサンケイビジネスアイ株式初級講座、ラジオ日経の「株式宅配便」のパーソナリティを務める。
東京市場の上昇トレンドは終わらない
10月2日(月)は2日新甫(しんぽ)に当たり、相場格言によれば「荒れる」とあり、相場通りの展開になった。
この日の高値3万2,401円から4日には安値3万487円まで2,000円以上急落。10月6日に突然イスラエルとハマスの間で戦端が切られたことによるものであった。市場は第4次中東戦争(1973年10月7日勃発)から第一次オイルショック(1974年)につながる流れを想起させるものであったが、その後は、市場は落ち着きを取り戻し、10月12日には3万2,249円まで回復してきている。
今回の調整は、9月15日の高値33,634円から継続したもので、高値3万3,634円から10月2日の安値3万487円と下落幅3万147円、下落率9.4%と調整の範囲内(10%)に収まっている。これは、まだ東京市場の上昇トレンドは終わっていないことをチャートが示していたものだ。
その後の戻りは、10月13日の高値3万2,533円で、下落幅3,147円に対する戻り幅は2,046円と、半値戻しの1,573円を軽く超えているものの、3分の2戻しの2,098円にやや足りない。