北里大学薬学部卒業後、大学病院、企業診療所、透析施設で薬剤師として勤務。その後、製薬会社で企画販売に従事し、体調を崩した時に漢方薬に出会い、漢方を学びはじめる。日本漢方協会漢方講座を経て、田畑隆一郎先生の無門塾入門、愛全診療所 蓮村幸兌先生(漢方専門医)の漢方外来にて研修。現在は「より健やかに、更に美しく」を目指して患者さんの漢方相談、わかりやすい漢方の啓蒙活動に取り組んでいる。著書に『更年期の不調に効く自分漢方の見つけ方』(ごきげんビジネス出版)がある。
4)血虚タイプ
しくしくとした頭痛で、動悸、めまい、冷え、立ちくらみがある方は「血」の不足により脳に栄養が届かないために頭痛が起こりやすい傾向にあります。、また、このタイプの頭痛は、皮膚や唇の乾燥し、爪の色が悪い、健忘、貧血傾向などの症状がみられることもあります。
【頭痛の症状・特徴:生理の前に頭痛が悪化する】
*当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン) 生理の前に頭痛が悪化する方に
貧血、めまい、倦怠感、腹痛、肩こり、動悸、冷えなどを伴うことも。
「血」を補いながら、「水」の巡りを改善することで頭痛だけでなく冷え等の症状も改善します。
【頭痛のワンポイントアドバイス】
頭痛を訴える人の多くは、「水」や「血」の巡りの悪さ、ストレスなどによる胃腸の働きの低下がみられます 。
ふだんからからだを温め、食生活やライフスタイルを見直し、「気・血・水」の巡りを整えて頭痛の起こりにくい体質を目指しましょう。
日頃からできる対策は以下のようなものがあります。
●体を温める(生姜、長ネギ、シナモンなど)、水を巡らせる(キュウリ、小豆など)食材を積極的に摂る。
●同じ姿勢での作業を行う場合にはこまめに休息をとる。
●適度な運動や湯船につかって無理なく汗をかく。
●呼吸が浅いと頭痛を招きます。意識して1日数回の深呼吸を忘れずに。行う
次回は、「胃の不調」について漢方薬を紹介します。