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66歳、自己資金ゼロで住み替え成功 住宅ローン不要の「不動産担保ローン」活用法

夫婦2人には広すぎる家――維持管理の手間と不便な立地に悩んでいた66歳が、住宅ローンを使わず自己資金ゼロで、駅近のコンパクトな新築戸建への住み替えを実現したその方法とは?

田中裕治2026/03/26

実際の売却ではプライート入札で査定額を1300万円UP

建物の完成時期が見えてきたところで、いよいよ旧自宅の売却活動を開始しました。
まず不動産情報サイト「アットホーム」にエンドユーザー向けのみで情報を公開しました。不動産会社専用サイトへの掲載を避けたのは、買取会社に情報が知れ渡る前に、エンドユーザーからの反応を確かめるためです。
買取会社には、公開情報よりも未公開で直接提案した方が高値がつきやすいという事情があり、情報管理は売却価格に直結します。とはいえ、結果として査定額を大きく上回る価格設定だったためエンドユーザーからの問い合わせはありませんでした。

そこで次の手として「プライベート入札」を実施します。これは、その地域で高値買取の実績がある不動産買取会社を数社に絞り込み、非公開で競争入札を行う手法です。
不特定多数が参加する一般入札では「買えるかどうかもわからない」と感じた各社が金額を抑えがちですが、参加者が限定されたプライベート入札では、各社が落札を意識して強気の金額を提示しやすくなります。売主にとっては、競争原理を働かせながら価格を引き上げられる有効な手段なのです。

最低落札価格を当初査定金額に設定して情報を発信すると、参加各社から想定通り高値が提示されました。最終的に当初査定額を約1300万円上回る価格で落札が決定。後日、落札した不動産買取会社と売買契約を締結しました。

自己資金ゼロ、住宅ローンを使わなくても家は建てられる

建物が完成すると、信用金庫からの融資で残代金と諸費用を支払い、相談者は新居に引越しました。その後、旧自宅の引き渡しに向けた調整を経て、買主に所有権と鍵を引き渡し、売却代金の一部で信用金庫への融資を完済。抵当権の抹消も終わり、相談者の「より良い住まいへのお住み替え」がすべて完了しました。

今回の案件のポイントは「お金のつくり方」でした。住宅ローンが使えない高齢者でも、自宅に担保価値があれば不動産担保ローンという選択肢があります。
ただし、融資である以上、住み替え完了後に計画通りの金額で売却し、確実に返済できるかどうかが重要です。住み替えには注意すべきポイントが多く、信頼できる不動産コンサルタントへの相談が解決への近道といえます。

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この記事を書いた人

田中裕治

田中裕治株式会社リライト代表取締役

一般社団法人全国空き家流通促進機構代表理事
1978年神奈川県生まれ。大学卒業後大手不不動産会社に勤務したのち、買取再販売メインとする不動産会社に転職。その後、34歳で株式会社リライトを設立。創業以来、赤字の依頼でも地方まで出かけ、近隣住民や役所などと交渉。売れない困った不動産売却のノウハウを身につけてきた。また、神奈川県横浜市神奈川区で空き家を有志とともにで再生し、家族食堂など他世代交流拠点「子安の丘みんなの家」を運営している。
著書に『売れない不動産はない!』(叶舎刊)『困った不動産を高く売る裏ワザ』(ぱる出版刊)『不動産をうま~く処理する!とっておき11の方法』(ファストブック刊)がある。

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