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2026年不動産投資トレンド キーワードは戸建賃貸・キャピタル重視・AI・賃上げ・新規参入

日銀によると、不動産業向け融資は9年ぶりの高水準となった。こうした環境下で、2026年の不動産投資はどう変わるのか。調査データから、戸建賃貸、資産価値重視、AI活用、賃上げ、新規参入という5つのトレンドを読み解く

Gold beans.編集部2025/12/26

トレンド4:AIを「戦略参謀」にする大家の増加

生成AIの普及を背景に、不動産投資の分野でもAIツールの活用が進んでいる。調査によると、不動産投資家の42.0%がすでにAIツールを利用しており、その利用目的として最も多かったのが「戦略を考える時の相談」で58.5%だった。
「客付けのアイデア出し」「リフォームプランの相談」などでAIを活用しており、投資家が客観的な意見や多角的な視点のパートナーとして活用している。

「不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家」より

また、現在AIを利用していない投資家でも、「物件購入時のシミュレーション(58.6%)」、「情報収集(44.3%)」、「戦略を考える時の相談(41.4%)」といったところでの活用意向が出ている。
不動産投資は物件ごとの個別性が高く、建築、税務、法務、金融、エリア動向など多岐にわたる情報整理が求められる。そこでAIを情報整理や比較検討の補助として活用する動きが広がっているという。

トレンド5:プレイヤーの「新陳代謝」と参入の好機

2026年の不動産投資市場では、不動産投資家の入れ替わりが進む可能性が示された。

調査では、現在の投資戦略として「購入自体を一時中断し、様子見している」と回答した割合は13.7%、「不動産賃貸業を縮小した」は5.4%となった。また、「所有物件を売却した(する予定)」との回答も18.0%に達している。これらを合計すると、市場参加者の約2~3割が投資行動を抑制、または物件放出に動いている状況がうかがえる。

「不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家」より

既存の投資家が足踏みや出口戦略をとっていることで、新たに不動産投資を始めたい人や、新たな戦略で挑みたい人が参入しやすいという状況が出ているというわけだ。
そのため2026年は、退場する人と新規参入する人の「入れ替わり」が起こり、今の市況に合わせた柔軟な発想を持つ新しい不動産投資家によって新陳代謝が起こるという。

2026年は、現状では物価高騰が止まることが予想できない。こうした物価高騰、日米の金利差もあり、金利上昇の可能性は高いだろう。
果たして2026年の不動産投資の行方は――。

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