1977年横浜市生まれ。2001年上智大学文学部哲学科卒。
百貨店、税理士事務所、経営コンサルティング会社への勤務を経て、2013年FPオフィス ケセラセラ横浜を開設。信用取引や商品先物取引、投資信託、FXなど投資という名の付くものは すべて経験し、その中で自身に一番合った大家業を2007年にスタート。 不動産投資に関するアドバイスを中心とした ファイナンシャルプランナーとして活動中.。著作に『FP大家だけが知っている資産形成に中古ワンルームを選ぶと失敗しない理由』(合同フォレスト)、『老後が不安……。貯金と年金で大丈夫ですか? インフレ到来で「貯めているだけ」は危険』(現代書林)がある。エフエム戸塚「戸塚井戸端会議。」レギュラー出演中。
自分がよく知る町、地域での物件選びの落とし穴
「自分の地元や土地勘のある、よく知っているエリアがあります。どんな街なのかなど、分かっているので、そのエリアを選んで不動産投資をしたいと考えています。そういう視点で物件選びをするのは、間違っていますか?」
不動産投資、大家業では、1に立地、2に立地、3、4がなくて、5に立地、と言っても過言ではないくらい、「どの場所に物件を保有するか」は、大切な要素です。
そのことを分かっているからこそ、ご相談でこのような質問を多く受けるのだと思います。
これに対しての、私の結論は、
「そのエリアが、人の集まる、賃貸需要もあるエリアであるならば、それはあなたにとっての強みになる」
ということです。
1つ例をあげてみます。
1)最寄り駅から徒歩10分の場所で、住環境が静かで過ごしやすいけれど、最寄りのスーパーやコンビニまでは、歩いて5~6分かかる場所
2)駅から徒歩5分の場所で、少し雑然とした感じはあるけれど、1~2分圏内にスーパーやコンビニなどがある場所
自分が住むとしたら(1)と(2)どちらに住みたいですか?
答えは、どちらが正解というわけではありません。
条件だけを考えると、私は(2)のほうが借りる人にとっては選んでもらいやすいのではないかと感じます。しかし、人によっては(1)を選ぶ人も必ずいると思います。
もちろん、この条件だけで(2)のほうがよいと感じる私であっても、実際に現地に行ってみたら、「この駅界隈、場所であれば、駅近という点が、住むということでとらえるとデメリットになるかもしれない」と感じる場合も、あり得るということです。
仮に、この2つの条件の場所に土地勘がある人であれば(2)のエリアは、いわゆる繁華街的なエリアで住まいとしては、夜、音に悩まされかねない場所だから、(1)のほうが、長く借りてくれる可能性が高い、といった個別に詳しい事情が思い浮かぶもしれません。
土地勘があるというのは、こういうことなのです。