賃貸住宅の入居者が加入する火災保険
マンションなどの賃貸物件での火災保険は入居の際に、入居者が賃貸借契約とともに火災保険の加入をするのが一般的です。なかには賃貸借契約書に火災保険に加入する旨の記載があるケースもあります。
このため賃貸借契約に関する重要事項説明など聞きなれない説明を長々と聞いた後に火災保険の説明をされるため、よく分からないまま契約してしまうことも少なくありません。
年も改まり、これから年度替りに向けて転勤や就職、入学などで新たな住まいに入居するケースが多くなります。そこで賃貸住宅の火災保険加入の際のポイントや注意点をまとめました。
賃貸物件の入居者が加入する火災保険は、主にその入居者の「家財」を対象として、各種の賠償責任をカバーする特約を付帯した火災保険です。家財を保険の対象にしていることから「家財保険」などと呼ばれることもあります。
一般的には、主に次の補償をカバーした火災保険のプランが設計されています。
・家財の補償(火災保険の主契約)
・借家人賠償責任補償特約(家主への損害賠償)
・個人賠償責任補償特約(第三者への損害賠償)
賃貸住宅多くが火災保険の加入を義務付けている理由は、家主あるいは近隣の第三者に対する万が一の損害賠償責任事故に備えるためです。自動車保険の対人賠償・対物賠償と似たような補償というとイメージしやすいと思います。
これらの賠償責任保険は、通常いずれも特約ですので単体で契約ができません。そのため入居者の家財を対象にした火災保険に特約で付帯した補償になります。