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火災保険「水災補償」のチェックポイントと、失敗しない保険請求の方法

異常な暑さが続いた今年の夏。その一方で台風も押し寄せ、日本各地で大雨による被害が出ている。こうした災害に対応するのが火災保険だ。しかし、洪水などの水災についてカバーしていないものもある。そんな火災保険の解説から、もしものときに請求方法について。

平野敦之2023/09/15

火災保険「水災補償」のチェックポイントと、失敗しない保険請求の方法
  • 津波被害の火災保険では補償されず、地震保険加入が必要
  • 床下浸水は、保険金は出ない
  • 被害にあったら必ず写真を撮っておく

火災保険の「水災補償」はどこまでカバーされるか

台風や豪雨、雪、雹など自然災害による被害は2010年前後から増加傾向です。洪水などによる水災(水害)についても、日本全国で大きな被害をもたらす損害が多発しています。

火災保険は火事だけでなく、こうした水災のときにも補償されます(水災補償が除外可能、補償されない火災保険もあります)。現在の火災保険には水災補償を付けるか付けないか選べるものがほとんどです。

しかし火災保険の水災補償は、これ以外の補償と比べると保険金の支払いに少々複雑な条件が付います。万が一のときに住まいを守る火災保険において、近年被害が増えている水災補償について見てみましょう。

火災保険における水災補償とは、「台風や暴風雨、豪雨等による洪水、融雪洪水、高潮、土砂崩れ、落石などによる災害」のことをいいます。水災というものの、土砂崩れや落石などによる災害についても、水災補償の補償範囲に入っているのです。

水災というと水に関連する損害をイメージしがちですが、それだけではないことを覚えておきましょう。一方で、火災保険の補償の中には「水」に関連する補償であるにも関わらず、水災補償ではカバーされない損害もあります。例えば次のようなことが原因の損害です。

【水災で補償されない水関連の損害】
・漏水事故
・津波
・雨漏り

漏水関連の損害については、マンションなどで上の階に居住する住人の落ち度によるものなら、その人の損害賠償になります。そうでなければ自分の火災保険の、「水濡れ」補償を付けていれば補償されます。

津波については、火災保険では補償しないため地震保険(地震・噴火、これらによる津波による損害を補償)の加入が必要です。また、雨漏りのような経年劣化を原因とするような損害は火災保険では補償していません。

現在の火災保険では、ほとんどのケースで火災保険の水災補償を付帯したり、外したりを選ぶことができるものが主流です。台風などのようにどこを通過するか分からないものと違い水災のリスクの有無は比較的判断しやすいため、このようなことができるようになっています。また、火災保険の水災補償を外すことができれば保険料に占める割合が高いため、保険料負担の軽減が可能です。


火災保険の水災補償の補償範囲は意外と広いのですが、実は他に注意点があります。水災で保険金を受け取るには所定の条件をクリアしている必要があるのです。一般的には次のような条件が付帯されています。

【水災における火災保険の支払い条件】
・床上浸水または地盤面から45cmを超えて浸水した場合
・再調達価額の30%以上の損害を受けた場合

このように「床上浸水」といっていることから、「床下浸水」では保険金の支払い対象外ですので注意してください。

旧タイプの火災保険では水災は補償されないものもある

火災保険には自由化される前の商品があり、保険期間30年などの超長期の契約をしている人の中には、自由化前の火災保険に加入している人もいるでしょう。具体的には、「住宅火災保険」「住宅総合保険」です。この商品は各社共通ですが、旧タイプ固有の注意点があります。

・住宅火災保険:水災は補償されない
・住宅総合保険:水災は補償。損害額の70%が限度で定率払い

定率払いというのは実際の損害を支払うのではなく、所定の比率に応じて決まった金額を支払うというものです。該当する人は補償内容を改めて確認しておいてください。

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この記事を書いた人

平野敦之

平野敦之平野FP事務所 代表

CFP ®認定者、1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

東京都出身。証券会社、損害保険会社を経て実務経験を積んだ後に1998年から独立して活動をはじめてFP歴20年以上。また相談業務を受けながら、中小企業の支援にも力を入れている。行政機関や大学での非常勤講師、企業研修などセミナーや講演も多数。メディアでの執筆記事も多く、WEBに公開されているマネー記事は550本以上。2016年にお金の情報メディア「Mylife Money Online」の運営を開始。主な著書に「いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)」がある。誰もが自分らしい人生を安心して豊かに過ごすため、「お金の当たり前を、当たり前に。」をモットーに活動中。

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