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【カブアカ・古賀真人】AI・金利相場で負けない投資─TOTO、キオクシア、ワークマンを選んだ理由

AI銘柄が市場を引っ張る中で、あえてそれにのらずにどう銘柄を選ぶか。TOTO、キオクシアから学ぶ負けない投資のための相場観と市場の風の読み方

2025/12/08

【カブアカ・古賀真人】AI・金利相場で負けない投資─TOTO、キオクシア、ワークマンを選んだ理由
  • 今の市場じゃ指数と銘柄が一致しているかどうかがわからない状態にある
  • TOTOやキオクシアの決算内容からいかにして投資家心理を読み解くかカギ
  • オープンAI一強に陰りが出てきた中で、ジワジワを強さも見せてきたGoogle

AIだけではないTOTO、コニカミノルタの可能性

現在の市場の動向を見極めるのは難しい。
日経平均は4銘柄(=ファーストリテイリング、東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンクグループ)が上がってきたまさにAI相場。かといってほかの銘柄がダメかというそういうわけではない。日経平均が下がっても80%の銘柄は上がっていたりする。その逆で日経平均が上昇していても、ほとんどの銘柄が下落している日もある。
つまり、指数と銘柄が一致しているかどうかがわからない状態にある。
これはアメリカも同様で、指数全体は堅調だが、AIの中心銘柄といえるNVIDIAについては好決算を出していても軟調な株価推移を辿っている。

そんな相場の流れの中で、私自身はAI・半導体に乗り遅れてしまい、手を出せなかったが、ここまで結果的には「負けない投資」ができた気はしている。

その1つが以前もお話ししたことがあるTOTO(5332)だ。
中間決算では下方修正を出して、これはまったくの想定外だったが、TOTOはこの10年間、株価水準は動かず。ましてやこのインフレ下でも動きがない銘柄である。
業績的には当初、増収増益を発表しており、つまり、銘柄的には負けない投資としてエントリータイミングだと判断して投資を続けてきた。
ところが直近決算の下方修正で、通期の経常利益を減益見通しに修正するという想定外なことが起こった。しかも、上期では上振れ着地だったものが、通期で、その上振れ着地を全て吐き出して減益修正するという最悪な下方修正を出してきたので、さすがにこれは手仕舞いを検討した。
とはいえ、その原因が何か探るため短信などの資料を丹念に読み込んでいくと、原因は原材料費の高騰と読み取ることができた。


ということは、値上げで解決。また、現在好調のアメリカ進出において解決可能と考え、放置を決め込んだ。すると株価は見事に上昇していき、今も保有している。
これは低い値で買っていたため、利益的にも大きく育ち始めている。

これと同様に株価に動きのなかったコニカミノルタ(4902)も、想像していたとおり中間決算では営業益、中間益も黒字に転じ、上方修正も行っており、これで株価も一気に跳ね上がっており、これもまだ持っている。

キオクシア、機関投資家の心理の読み方

冒頭でお話ししたようにAI、半導体セクターに乗り遅れとはいえ、短期トレードでキオクシア(285A)には手を出している。
具体的にはキオクシアについては、11月13日中間の短信が発表になる日に空売りを仕掛けた。
結果的にキオクシアの中間決算は悪くはなかったものの、翌日、大きく売られストップ安を付け読み通りになった。

空売りした理由は、キオクシアに対し一人で1000億円というヘッジファンド並みに投資している個人投資家の@cisさんが大いに悩み、Xにその苦渋の心中を吐露しまくっていたことが短期投資する上での絶対的根拠となった。
つまり、大口投資家や機関投資家が同社の決算またぎに対して、手仕舞いにしようと考えている勢力がかなりの数いるのではなかろうかという仮説を立てることができた。これが根拠だった。
そして、空売り。翌日はストップ安になった。

このキオクシアへの短期投資はAIセクターだからという理由ではなく、大口投資家はどう考えるかということがポイントのトレードで、あらゆる銘柄に当てはまる。
キオクシアについては、このストップ安で手仕舞いにして、翌日のストップ安は下がりすぎと考えてドテン買いエントリー。残念ながらその買いポジションは乱高下に耐えることができず、微益撤退となってしまったのだが。

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