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パワーカップルの異業種結婚で得られるもの、失うもの――コーディネイトした男女の関係

自分と違った価値観や環境にあるパートナーを求めて、異業種の婚活パーティーをきっかけに結婚したパワーカップル。コロナ禍の中で生じた異業種カップルが直面した価値観の違いによる不一致。

北 淑2023/10/04

パワーカップルの異業種結婚で得られるもの、失うもの――コーディネイトした男女の関係
  • 異業種で結婚した2人。異業種だからこそコロナ禍でも変わりない生活を送った
  • しかし、そこで生じた価値観の違いから夫は離婚を迫られた
  • 離婚を迫れたことで、夫は将来の不安を払拭することができたという

異業種「結婚」が流行する理由

ビジネスの場では、当たり前になっている異業種連携。自社の事業とはまったく違う業種の企業とコラボレーションすることで、発想の転換や新たなものを生み出すきっかけになるとさまざまな企業が積極的です。

一方、個人間でも異業種交流が盛んに行われ、プライベートでも、社内結婚ではなく、異業種の婚活パーティーなどで出会い、違う会社、まったく違う職種の人をパートナーとして選ぶ人が多くいらっしゃいます。

こうした異業種カップルの方の多くは、それぞれの仕事に対する考え方や価値観、取り組み方が違うことで、それが刺激になってお互いを高め合うことができると言います。
今回の相談にカウンセリングルームに訪れた方も、そんな異業種結婚をされた方でした。

異業種結婚――マッチングな結婚

新型コロナは5類感染症に移行して、ようやく自由を満喫できるようになりました。しかし、コロナ禍の3年間は、日本社会にさまざまな問題が降りかかり、厳しい状況に追い込まれた方も多くいらっしゃいます。特にエンターテインメント業界で活躍する人たちにとっては、その影響は大きいものだったようです。

相談者の男性の年齢は40歳。仕事は演奏家(ベーシスト)です。横縞の長袖のTシャツに縦落ちの入ったヴィンテージジーンズという出立ち。その姿からもビジネスマンとは一線を画した雰囲気です。黒い革張りのソファに浅く腰掛け淡々と、話し始めました。

結婚して5年目、子どもはいないということでした。
妻は歯科医で、新型コロナの感染拡大する1年前に都心の駅ビルで歯科クリニックを開業します。
一方、男性も、コロナ前は3年先までコンサートやレコーディングの予定でびっしりと埋まっていたとのことでした。

演奏家と医師という異業種の結婚はお互いの理想で、それぞれの仕事を認め合う結婚生活は夫婦円満そのものだったと男性は振り返ります。

危機対応に周到な妻

ところがコロナによって、妻のほうは想定していた外来数は当初の10分の1程度に落ち込み、収入が激減してしまいます。
男性のほうも決まっていた仕事が次々とキャンセルになり、仕事がまったくない状態に陥ってしまいました。

しかし、用意周到だった妻は、いざというときのために蓄えていた株を素早く売却。コロナ相場もあって、収入減少の穴埋めには十分な利益を確保。そのため夫婦はコロナ以前と変わらないままの暮らしを続けることができました。
そんなある日、男性は感染ルートが不明なまま、新型コロナに感染してしまいます。高熱以外はこれといった症状もなく、自宅療養をして5日後には、高熱も治まりました。

しかし、その後、男性はある異変に気がつきます。手のしびれがとれないのです。
演奏家である自分にとって、手は命、それが思うように動かなくなったことが恐ろしくて、妻にも、うち明けられずにいました。そして、音楽仲間に会うことも避けるようになっていきました。

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この記事を書いた人

北 淑

北 淑公認心理師 博士(医学)

大手不動産会社で産業保健活動を行う一方、都内で親子や夫婦の関係改善のためのプライベートカウンセリングを実践している。また、最近は、Webカウンセリングも行い、関東甲信越や東北地方の人たちとのセッションにも力を入れている。

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