中古マンション単価、72か月連続上昇でバブル期超えを維持
東日本レインズ(公益財団法人東日本不動産流通機構)がまとめた2026年4月度の月例速報によると、首都圏の中古マンション市場は価格上昇が続く一方で、件数面に変調が現れている。
4月の中古マンションの成約件数は、3903件で前年同月比1.2%減と、2024年10月以来18か月ぶりに減少した。これは3月の5001件から大きく落ち込んでおり、前月比でも件数の減少が顕著だった。
一方、価格面では上昇基調が続いている。
成約㎡単価は85.93万円で前年同月比5.9%上昇と、2020年5月から72か月連続の上昇となった。
前月比はわずかにマイナス0.5%となったものの、バブル期のピークだった1990年9月(85.50万円/㎡)の水準を引き続き上回った。成約価格も5321万円で前年比5.4%上昇と、2024年11月から18か月連続のプラスとなった。
在庫件数は、4万5215件で前年同月比2.7%増で、2か月連続で増加した。新規登録㎡単価は114.01万円で前年比23.1%上昇、在庫㎡単価は112.69万円で同29.3%の上昇で、売り出し価格が成約価格を大幅に上回る状況が続き在庫が積み上がっている。
エリア別で目立つのは、東京都区部の動きだ。前月に6か月ぶりの価格下落に転じた都区部だが、4月は成約㎡単価が137.46万円/㎡と前年比10.1%上昇し、72か月連続での上昇を維持した。一方で成約件数は1635件と前年比9.0%減と4か月連続の減少が続いており、件数の落ち込みは加速している。
都心に目を向けると、千代田・中央・港の都心3区は成約㎡単価が243.34万円/㎡と前月比2.9%上昇、3月にわずかながらのマイナスだったものが、上昇に転じている。ただし、成約件数は238件と前年比9.2%減で、価格の高止まりが成約を抑制しているようだ。
新宿・渋谷を含む城西地区は成約㎡単価が162.26万円/㎡と前月比2.7%下落しており、2か月連続の軟調な動きになっている。
郊外エリアは対照的に堅調な動きになっている。具体的には埼玉県は478件(前年比6.2%増)、千葉県は468件(同6.6%増)、神奈川県の横浜・川崎市が689件(同5.7%増)といずれも前年を上回った。また、東京市部の多摩は373件と同4.8%増で2か月ぶりに増加に転じている。
中古戸建て、成約価格が前年比9.8%上昇 在庫は3か月連続で減少
中古戸建住宅は、成約件数が1839件で前年同月比3.5%増と2か月ぶりに増加した。在庫件数は2万3231件で前年比1.4%減と3か月連続で減少しており、需給面でマンションとは対照的な動きを見せた。
成約価格は、4177万円で前年比9.8%上昇と4か月連続のプラス。前月比でも1.9%上昇している。新規登録価格は4664万円(前年比4.4%上昇)、在庫価格は4585万円(前年比4.1%上昇)で、ともに前年を上回って推移している。
エリア別では、東京都区部が323件で前年比9.0%減と2か月連続の減少となったが、成約価格は8207万円で前年比20.1%と大幅に上昇した。多摩は245件(同15.0%増)、横浜・川崎市は262件(同10.5%増)、千葉県は380件(同5.3%増)といずれも増加が続いた。価格面では、横浜・川崎市が4510万円と前年比1.1%下落した一方、千葉県は2833万円(同18.3%上昇)と力強い伸びを見せた。
2026年4月の首都圏中古住宅市場は、マンションで成約件数が18か月ぶりに減少に転じ在庫の積み上がりが続くなど、需給緩和の兆候が明確になりつつある。一方で㎡単価の連続上昇は72か月に達しており、価格水準自体は高止まりが続いている。戸建ては件数・価格ともに堅調で、エリアによる二極化が一段と進んだ月となった。








