中古マンション単価、71か月連続上昇で最高水準を更新
東日本レインズ(公益財団法人東日本不動産流通機構)がまとめた2026年3月度の月例速報によると、首都圏の中古マンション市場は高水準での推移を続けている。
中古マンションの成約件数は5001件で前年同月比0.2%増と、2024年11月から17か月連続の増加を記録した。ただし伸び率は前月の2.1%増からさらに縮小し、ほぼ横ばいとなった。
価格面では、成約㎡単価が86.34万円と前年同月比9.3%上昇し、2020年5月から71か月連続の上昇となった。前月比でも0.9%上昇し、バブル期の1990年9月(85.50万円/㎡)の水準を引き続き上回った。成約価格も5521万円と前年同月比11.6%上昇で、17か月連続のプラスとなった。
注目されるのは在庫件数の動きで、4万4728件と前年同月比1.8%増となり、8か月ぶりに増加へ転じた。新規登録㎡単価は111.40万円と前年比23.5%上昇、在庫㎡単価は110.08万円と同29.9%上昇しており、売り出し価格が成約価格を大きく上回る状況が続くなかで、在庫が積み上がる局面に入った可能性もある。
エリア別では、東京都区部の成約件数が2145件で前年比3.2%減と3か月連続の減少。㎡単価は136.10万円と同11.8%上昇し、71か月連続上昇で都心部の高止まりが続く。多摩は438件と17か月ぶりに減少に転じた。郊外では、横浜・川崎市が918件(前年比8.9%増)、埼玉県が577件(同0.7%増)、千葉県が566件(同1.1%増)と、いずれも前年を上回っている。
戸建て成約件数、17か月ぶりに減少
中古戸建住宅市場では、成約件数が2169件と前年同月比1.2%減となり、2024年10月以来17か月ぶりに減少に転じた。在庫件数も2万3301件(前年同月比1.0%減)と2か月連続で減少している。
成約価格は4101万円で前年同月比1.8%上昇と、3か月連続のプラスとなった。新規登録価格は4636万円と同5.9%上昇で8か月連続の上昇、在庫価格は4583万円と前年比5.0%上昇で13か月連続のプラスとなっている。
エリア別で目立つのは、東京都区部の動きだ。成約件数が404件と前年比8.0%減で、2023年12月以来27か月ぶりに減少。成約価格も7295万円と前年比1.1%下落し、6か月ぶりのマイナスに転じている。多摩は280件(前年比1.4%減)で17か月ぶりに減少、埼玉県も484件(同0.4%減)と17か月ぶりのマイナスとなった。
一方、千葉県は成約件数436件(前年比3.1%増)、成約価格2894万円(同17.8%上昇)と15か月連続の増加が続いている。神奈川県他も成約価格が3382万円と前年比16.3%上昇し、3か月連続のプラスとなった。
2026年3月の首都圏中古住宅市場は、マンション単価の連続上昇記録が71か月に達する一方、在庫の増加転換や戸建て成約件数の減少など、これまでの一本調子の拡大局面から需給バランスに変化が生じる兆候も表れ始めた。新築価格の高止まりや金利動向を背景に、中古市場の方向感を見極める局面に入りつつある。









