【75歳からの民泊経営】自宅を活用! 年金だけに頼らない老後資金対策

子供は独立し、現在は夫婦2人に暮らし、広い自宅を持てあまし気味、このままでは空き家になってしまうのでは――こんな不安を抱えている人がおおい。しかし、そんな自宅の有効活用法の1つが民泊だ。インバウンド需要が増加する中で、外国人の民泊利用者が増加しており、その需要は右肩上がり、そんな自宅の民泊活用方法を解説。

川久保文佳2023/09/09

活用方法は利用者が考えてくれる

「自分が住んでいる地域に 宿泊者が来るの?」という疑問もあると思います。
しかし、どんな地方でも、たとえ住宅街であっても民泊の需要はあります。

母の家の周辺は都会でもなく、周辺には観光スポットと呼べるようなものはありません。しかし、ゴルフ場が点在していることから、ゴルフをするために訪れるアジア系のお客様や トーナメントがあるときは、それに出場、あるいはそれを見に来たスタッフやギャラリーの方が宿泊しているようです。

このほかに私がお手伝いした民泊の例として、八王子にある民泊は、高尾山が近いため、その登山を目的としたるお客様や、秋には紅葉をカメラにおさめたいという欧米人の方が1か月間滞在した例もあります。
また、千葉県の幕張の住宅街の一般的なお宅を民泊にした例では、幕張メッセでのイベントに出展する企業の社員の方が利用しています。このほかにも両親の介護のため、ときには少年野球チームの関係者が利用したなど、さまざまな目的で民泊が利用されています。

75歳からの民泊運営は 無理をせず 気楽に サポートを受けながら、というのが基本にすることで長く続けることできます。

民泊は、特区という特別な地区では365日運営することが可能ですが、一般的には180日(泊)が上限とされています。しかし、実はこの制限が75歳からの民泊経営にとってはよいあんばいなのです。

活動的なインバウンド旅行者たち

見た目にも美しい和食は外国人に人気だ

日本はどこへ行っても美しい自然があります。日本人はそのことに案外、気づいていません。しかし、海外の方たちは知っています。日本には四季があり、年間を通じていろいろな自然の表情が楽しめます。

春には桜、そして新緑。秋には紅葉、冬には雪景色。日本を横断するだけでも 1か月あっても足りないくらいです。
さらに、日本は美味しいものにあふれています。それは日本人が味覚に敏感であることにも理由があるようですが、その「食」を訪ねる旅も楽しいようです。実際にグルメの評価基準であるミシュランガイドの3つ星、2つ星、1つ星の集計で、5位以内に東京、京都、大阪が含まれています、

1位 東京 (日本) 201店
2位 パリ (フランス) 118店
3位 京都 (日本) 107店
4位 大阪 (日本) 94店
5位 香港 (中国) 71店

東京に宿泊した方が日帰りで富士山へ行ったり、北海道にラーメンを食べに行ってきたりといった方もめずらしくはありません。

考えてみると、海外の大陸は広く、車で5~6時間かけて次の町まで移動するのは普通で、飛行機の移動も苦にならないようです。そう考えると 日本は東京から1~2時間の飛行機に乗れば北海道から九州まで移動できてしまいます。

次回からは「75歳からの民泊」について、具体的な計画から運営、収支などについてお話をしていきます。

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この記事を書いた人

川久保文佳

川久保文佳一般社団法人空家空室対策推進協会代表理事/株式会社エアロスペース jasmin(全国民泊同業組合連合会)理事

北海道函館市生まれ。大学 卒業後、リクルート住宅情報事業部にてライターを務めた後、IT企業を経て不動産関連事業へ転身。その一方で、化粧品とサプリメントのコンサルティングや専門家としてのアドバイザー務める。海外派遣先では、フィリピン・タイ・カンボジア・マレーシアなどで日本への輸出入をテーマにセミナーを行うなどマルチに活動している。
現在は酒蔵を応援する SAKEPAを立ち上げ、日本酒業界の発展を応援している。
minpakucollege.aerospace@gmail.com

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