納得できる「家づくり」用語集  かたちづくり編②

家をかたちつくっているものはいろいろあって、それぞれに「決まり事」があります。しかし、家づくりで大切なことは「決まり事」よりも「住み心地」をよく考えること。「こんな暮らしがしたい」「あんな生活もいいじゃない」を考えることが、家づくりのスタートです。

小林桂樹2025/04/07

納得できる「家づくり」用語集  かたちづくり編②
  • より良い暮らしを演出するために必要なもの
  • 軒天,樋,外壁,玄関
  • 床,壁,天井,窓,階段,照明器具


家が家であるべきために必要なもの

11)軒天[のきてん]
正式には軒裏天井といって、屋根を見上げたとき見える、外壁から飛び出している屋根の裏側のこと。
家の屋根裏に空気を入れるための細かい穴が規則正しく並んでいるのが見えたり、四角い「通風口」が見える。家を建てる場所で使うことができる仕上げ材が決められている。

12)樋[とい]
屋根の軒の先に取り付けられ、雨の雫が落ちるのを防いでいるのが雨樋。雨樋から下に向かって下りているのが竪樋[たてどい]と呼ばれている。

13)外壁[がいへき]
仕上げのやり方で家の出来映えががらりとかわる。仕上げの「見た目」で一番悩むことが多いかも知れない家の外廻りの壁。家を建てる場所で使うことができる仕上げ材が決められている。

14)玄関[げんかん]
家へ出入りするために土足で入ることができる場所。「家の顔」と呼ばれることがある。

15)床[ゆか]
家に限らず、建物には必ずある水平かつ平らでいろいろな物(その代表は家具)が置かれているところ。
高齢化が進む日本の家は「バリアフリー」対応で段差の解消に重点が置かれている。地面からの高さが決められている。

16)壁[かべ]
床同様、建物の部分で、垂直につくられ、いろいろなものが掛けられたり貼られたりして飾り付けがされている。
バリアフリー対応では、手すりが取付けられる。最近はわざと倒されているものをみることができる。木造の家では、柱が見える「真壁」と、柱を下地材として被ってしまう「大壁」があり、「真壁」は和風、「大壁」は洋風を代表している。

17)天井[てんじょう]
家の中に入って上を見上げると見える平らなところ。
なかにはでこぼこしたり、段差があるものもある。ほとんど全てに照明器具が取り付けられている。比較的自由にかたちを決めることができる部分だが、床からの高さは決められている。

18)窓[まど]
家のなかに外の光や風を採り入れるために取り付けられるもの。
アルミでつくられガラスを入れた「アルミサッシュ」が主流。木製のものもある。窓の大きさは、部屋の大きさで決められている。ちなみに明るさを数値で表すと南側の窓も北側の窓も同じ数値になる。

19)階段[かいだん]
2階建て、3階建ての家には必ずついている上の階に上がるためのもの。有効な巾、踏み面(足を乗せるところ)、蹴上げ(段差)の各寸法が決められている。

20)照明器具[しょうめいきぐ]
ほとんどが天井や壁に取付けられていて、部屋の明るさを演出している。
種類は多様で、取り付け位置別では「シーリングライト」「ペンダントライト」「ブラケット」「スポットライト」「スタンドライト」など。電球の種類別では「蛍光ランプ」「白熱電球」「ハロゲンランプ」「ミニクリプトンランプ」「LEDランプ」など。機能別では「和室用」「洋室用」「台所用」「浴室用」「洗面脱衣用」「外部用」「店鋪用」「ビル用」などがある。

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この記事を書いた人

小林桂樹

小林桂樹株式会社パウムテック代表取締役

一級建築士、宅地建物取引士。

多くの大工棟梁を育てた工務店の三代目として育つ。家業をベースにした「地場工務店を経営する一級建築士事務所」として多様な暮らしに寄り添った家づくりを実現。「住まう人のやりたいをかたちに」を経営理念とし、家の設計から新築やリフォームの建築工事までをワンストップに取り組む家づくりに詳しい専門家。

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