一級建築士、宅地建物取引士。
多くの大工棟梁を育てた工務店の三代目として育つ。家業をベースにした「地場工務店を経営する一級建築士事務所」として多様な暮らしに寄り添った家づくりを実現。「住まう人のやりたいをかたちに」を経営理念とし、家の設計から新築やリフォームの建築工事までをワンストップに取り組む家づくりに詳しい専門家。
日本の気候風土に根差した工法である「木造軸組在来工法」。この工法は日本での建物の建設には最適な工法で、毎年日本の家の6割以上が「木造軸組在来工法」で建てられます。今回はその骨組みをつくっている部材の種類をみていきます。
小林桂樹2025/04/14
☆建築士EYES
今回のテーマは「木造軸組在来工法」と呼ばれる家の骨組みをつくっている部材です。部材の種類は意外と少ないと感じるかもしれません。
この工法は必要最小限の部材で家の骨組みを構成し、立派に100年、200年、時に千年の風雪に耐える建物をつくってきたのです。これだけ長い年月の間には、その時代に合わない工法や仕様は必然的に淘汰され改善され、必要かつ不可欠なものが残されてきました。
本来、日本の歴史と風土に裏打ちされた「木造軸組在来工法」の家はロングライフで、「改築」「改修」すなわちリフォームにも適しています。そして非常に高耐久なのです。
「木造軸組在来工法」は、変化をくり返す日本の環境に適合しながら発達を続けていくでしょう。
21)土台[どだい]
基礎に「アンカーボルト」でしっかり取り付けられる水平な部材。
22)アンカーボルト[あんかーぼると]
基礎にあらかじめ埋め込まれ、空に向かって垂直に突き出している鉄製のボルト。
23)柱[はしら]
土台と垂直に立てられる家を支える部材。
24)大黒柱[だいこくばしら]
家の中心とみなされるところに立てられるひときわ太い柱。「小黒柱」と対にして使われることがある。
25)通し柱[とおしばしら]
一階から二階または三階まで通されているひときわ長い柱部材。
26)梁[はり]
柱に水平に取り付けられた比較的巾の広い部材。この部材は2階3階の床や屋根を支える。
27)桁[けた]
梁と同様に取り付けられ、屋根の「垂木」(後述)が接する部材。
28)筋違[すじかい]
土台と柱と梁または桁で四角に囲まれたところに斜めに取り付けられる部材。この部材は、地震や風による横揺れを防ぐ役割がある。
29)火打ち[ひうち]
土台や梁同士でつくられるコーナーに補強のために取付けられる部材。筋違同様、地震や風による横揺れを防ぐ役割がある。
30)根太[ねだ]
床板を支える部材。
31)垂木[たるき]
屋根を支える部材。
32)間柱[まばしら]
壁をつくるために、土台と梁、梁と梁の間に垂直に取付けられる部材。
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この記事を書いた人
小林桂樹株式会社パウムテック代表取締役
一級建築士、宅地建物取引士。
多くの大工棟梁を育てた工務店の三代目として育つ。家業をベースにした「地場工務店を経営する一級建築士事務所」として多様な暮らしに寄り添った家づくりを実現。「住まう人のやりたいをかたちに」を経営理念とし、家の設計から新築やリフォームの建築工事までをワンストップに取り組む家づくりに詳しい専門家。
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