年間利益はどのくらい? インバウンドで注目の「民泊投資」をシミュレーション

インバウンド需要によって、民泊投資に注目が集まっている。実際の利益はどのくらいかをシミュレーションしてみると……

川久保文佳2024/07/12

いまでは和服や浴衣を着た外国人観光客はめずらすくなくなった

年間利益200万円あげるためには

民泊投資で年間200万円の収益を上げるためのシミュレーションをしてみよう。

【コストの内訳】
イニシャルこととして、申請費用、家具、備品費用など初期費用が300万円。
ラニングコストは以下のようになる。
物件購入または賃貸費用:地域によるが、仮に月々の家賃(ローン)が10万円の場合、物件費が年間で120万円。
(運営費用)
清掃費用:1回の清掃につき8000円、月に5回清掃するとして年間48万円。
管理費用:管理サービスを利用する場合、月々2万5000円として年間30万円。
その他経費:水道光熱費・通信費(主にインターネット費用)など、月々3万円として年間36万円。
以上から、年間合計コスト以下のようになる。

【必要経費】
(初期費用/イニシャルコスト)
家具備品・申請、OTA、wifi、ガイドなど):300万円

(年間経費/ランニングコスト)
物件費用:120万円
清掃費 : 48万円
管理費 : 30万円
その他 : 36 万円
合計  :234万円
(※初年度は初期費用300万が加わり534万円)

【目標売上】
年間コスト+目標収益=年間総売上
234万円+200万円(目標利益)=434万円

これを年間180日稼働として計算すると
234万円÷180日=2万4111円

実際には、設備の故障に備えた予備費や万が一に備えてた保険、物件が自己所有ということであれば、固定資産税なども加わる。
こうしたことも考慮すると、目標とする年間売り上げは450万円ぐらいになる。
そのうえで、年間売上450万円として、1泊あたりの宿泊料を計算すると、

450万円÷180日=2万5000円+税

1泊=2万5000円と考えると高いようにも感じる。もちろん、実際には周辺のホテル、旅館の宿泊料のリサーチをしたうえで、投資にあたってはこれらのことを考慮して決めるべきだろう。
言い換えれば、それに見合う宿泊費が設定できないものであれば投資対象ではないという結論になる。

ただ、戸建ての物件で1棟貸しを前提とすれば、仮に3LDKの物件であれば、6人以上の宿泊も可能で、これで1泊2万5000円とれば高いとはいえまい。

さらにここでは民泊物件を購入、あるいは賃貸としての計算だが、すでに所有している物件であれば、家賃やローンの支払いがなくなる。上記の例であれば、年間120万円がそのまま利益に上乗せされる。最近では地方に価格が手ごろな空き家も多い。こうした空き家は社会問題となっており、民泊投資はその解決法の1つとしても注目を集めている。
民泊を開業するにあたっては、役所などへの届け出など煩雑な作業もあるが、はじめてしまえば収益率の高い投資といえるではないだろうか。

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この記事を書いた人

川久保文佳

川久保文佳一般社団法人空家空室対策推進協会代表理事/株式会社エアロスペース jasmin(全国民泊同業組合連合会)理事

北海道函館市生まれ。大学 卒業後、リクルート住宅情報事業部にてライターを務めた後、IT企業を経て不動産関連事業へ転身。その一方で、化粧品とサプリメントのコンサルティングや専門家としてのアドバイザー務める。海外派遣先では、フィリピン・タイ・カンボジア・マレーシアなどで日本への輸出入をテーマにセミナーを行うなどマルチに活動している。
現在は酒蔵を応援する SAKEPAを立ち上げ、日本酒業界の発展を応援している。
minpakucollege.aerospace@gmail.com

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