ここが違う「太陽光投資と不動産投資」 果たしてどっちが儲かるか?

太陽光投資は、脱炭素や温暖化ガス排出量削減などの時代背景にマッチし、毎月安定した収入を得られる魅力的な資産運用方法だ。不動産投資との違いや共通点、そして投資家が注意すべきリスク、そして、どっちが儲かる投資なのか――。

齋藤岳志2024/06/28

投資家の裁量権と、先の予想が見える不動産投資

比較検討してみると……

しかし、不動産は違います。
「この場所なら、●●円くらいが相場で、悪く見ても●●円ぐらいにはなって、売りたいときに買い手がつくだろう」
「この賃料で貸し出せている部屋であれば、利回り▲%なら買いたい方も現れると思う。であれば、●●円で売り出せば買い手がつくだろう」

このようにおおよその予想ができるのが不動産です。

一方、太陽光の場合にはこうした予想がしにくく、私自身、買い手のイメージができません。
また、昨今の気になる話題として、太陽光の発電に使われる、銅線ケーブルの盗難が増えているというのもマイナス面に私は感じています。

不動産投資も太陽光投資も、自分の手間と時間をかけずに、手離れ良い投資対象といわれています。
とはいえ、不動産、マンション投資では、部屋をリフォームしてバリューアップさせるなどすれば、賃料アップが実現できる、というような自分の裁量余地があります。しかし、太陽光に関しては、この裁量余地がまったくなく、本当に、ほったらかしに近い投資対象だと思います。

自分の時間を使わずに副収入を得られるという点で、ありがたいことではあるのですが、投資対象である太陽光パネルなどの設備が、自然の中で放置されていることのマイナス面もあり、銅線などの設備の盗難の発生にもつながというリスクもあります。

こうしたリスクがある点で、気持ちが落ち着かないこと、そして、本当にほったらかし状態で、自分の裁量を加える余地がなく、面白味がわかない――ということから私は太陽光投資を選んでいません。

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資産運用の手段に何を選ぶかに正解はありません。何を選んでも、プラス面もあればマイナス面もあります。
だからこそ、長期的なスタンスで取り組む資産運用・資産形成は、人とのつき合いと同じように、自分がストレス感じず、相性が良いと思う方法を選ぶという視点は絶対に忘れてはいけいと思います。

相性が悪いと思いながら続けていると、早晩失敗という悲しい現実と向き合うことにもつながりかねず、そのときはきっと後悔をすることになってしまうでしょう。

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この記事を書いた人

齋藤岳志

齋藤岳志CFP ・FPオフィス ケセラセラ横浜代表

1977年横浜市生まれ。2001年上智大学文学部哲学科卒。
百貨店、税理士事務所、経営コンサルティング会社への勤務を経て、2013年FPオフィス ケセラセラ横浜を開設。信用取引や商品先物取引、投資信託、FXなど投資という名の付くものは すべて経験し、その中で自身に一番合った大家業を2007年にスタート。 不動産投資に関するアドバイスを中心とした ファイナンシャルプランナーとして活動中.。著作に『FP大家だけが知っている資産形成に中古ワンルームを選ぶと失敗しない理由』(合同フォレスト)、『老後が不安……。貯金と年金で大丈夫ですか? インフレ到来で「貯めているだけ」は危険』(現代書林)がある。エフエム戸塚「戸塚井戸端会議。」レギュラー出演中。

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