マンション投資、部屋の管理は管理会社に任せるか、自分でやるか

マンション投資は、マンションを買ったところから始まる。その部屋の管理をどうするか。1か月あたりの管理費はそれほどでなくても、年間になるとそれなりの金額になるのだが……。

齋藤岳志2024/03/21

パートナーとしての管理会社

数年前のことになりますが、3月28日というタイミングで退去になった部屋がありました。

賃貸募集は、4月からの入学や入社などに合わせられるように、1月から3月がピークで、その時期を外すと、入居希望者が減るため次がなかなか決まりにくくなります。
このケースでは、そのピークの終わりの時期に退去が起きてしまったわけです。
しかも、退去したからといって、すぐに次の方が住めるわけではありません。部屋の清掃、クリーニングなどの原状回復工事を行わなければ、次の入居者を迎えることはできません。

どんなに早くても、原状回復工事を終えるまでには1週間から10日くらいはかかるので、3月28日退去となると、次の入居は4月上旬にになってしまします。そうなると新年度の始まる4月のスタートには間に合いません。
そのため「次の入居者が決まるまで時間がかかるかもしれないなぁ」と思っていました。もちろん、次の募集は、賃貸管理会社が退去の通知を受けた2月下旬から始めてくれていましたが、3月28日までは入居中なので、内見ができないこともあり、3月中に入居の申し込みは入りませんでした。

そんな状況なので、これは厳しいと半ばあきらめていたのですが、3月28日の退去から1ヵ月もせずに、「セカンドハウスとして使いたい」という方から、入居の申し込みがあったのです。
「なるほど、セカンドハウスというニーズもあるのか」
という気づきと共に、もし自分で賃貸募集をしていたら、そういう方は見つけられなかっただろうな、ということを思うと、募集含めて、賃貸管理は任せておいて良かったと、改めて感じました。

不動産投資、大家業は、借りて下さる入居者さんがいて、賃料を受け取れるからこそ成り立つ投資、ビジネスです。
たとえ、良い立地の物件であったとしても、入居者がいなければ成り立たず、その投資(大家業というビジネス)は失敗に終わります。

そんな大切なキモとも言える賃貸管理を自分ひとりでやるか、それを得意とする賃貸管理会社というパートナーに頼むか。

もう一度、繰り返しますが、物件の購入は不動産投資、大家業のスタートでしかありません。に過ぎません。
その後に続く賃貸経営という道のりをどう走って行くか、賃貸管理をどうするか、任せるにしてもどこまで任せるのか、これは事前に考えておくべきことなのです。

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この記事を書いた人

齋藤岳志

齋藤岳志CFP ・FPオフィス ケセラセラ横浜代表

1977年横浜市生まれ。2001年上智大学文学部哲学科卒。
百貨店、税理士事務所、経営コンサルティング会社への勤務を経て、2013年FPオフィス ケセラセラ横浜を開設。信用取引や商品先物取引、投資信託、FXなど投資という名の付くものは すべて経験し、その中で自身に一番合った大家業を2007年にスタート。 不動産投資に関するアドバイスを中心とした ファイナンシャルプランナーとして活動中.。著作に『FP大家だけが知っている資産形成に中古ワンルームを選ぶと失敗しない理由』(合同フォレスト)、『老後が不安……。貯金と年金で大丈夫ですか? インフレ到来で「貯めているだけ」は危険』(現代書林)がある。エフエム戸塚「戸塚井戸端会議。」レギュラー出演中。

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