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【がん治療サポート】体力・免疫力を高め、つらい副作用をやわらげる漢方薬

抗がん剤や手術を乗り越えても、だるさが抜けない、食欲がわかない、手足が冷える――。治療がひと段落してからの不調に、戸惑う人は少なくない。体力と免疫力を取り戻し、つらい症状をやわらげれば、治療そのものの効果も支えられる。気虚、冷え、胃腸の不調……今のあなたのタイプに合う漢方薬を取り入れてみたい

斉藤明美2026/06/16

食欲不振、みずおちのつかえ、吐き気を改善――水毒タイプ

【主な症状】食欲不振、みずおちのつかえ・悪心吐き気・嘔吐、口内炎
治療により水分代謝が乱れ、胃腸の機能が正常に働かないためにさまざまな胃腸症状が現れます。水はけを整えて胃の働きを回復させます。

六君子湯(リックンシトウ)
【主な症状】食欲不振、吐き気、胸やけ、悪心
【特徴】胃を活発に働かせ、気を巡らす代表処方である四君子湯に水はけを整える二陳湯が追加されている処方で、胃から分泌される食欲増進ホルモン「グレリン」の血中濃度を上昇させたり、その働きを強めたりする作用を持つことが報告されています。食事が摂れることで体重の減少や骨格筋量の低下を抑える効果が期待できます。
【成分の効能】主薬の人参は胃を温めながら胃腸の機能を高め全身のエネルギーを補います。茯苓や白朮で余分な水を整え、半夏(ハンゲ)、生姜で吐き気を抑え、陳皮は気を補い食欲を益すことで症状を改善します。

半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)
【主な症状】みずおちのつかえ・吐き気、下痢・軟便、口内炎
【特徴】胃腸の働きをサポートしながら、胃の炎症や熱を冷まし、様々な胃腸の症状を調えます。口内炎の場合にはぬるま湯に溶かして口腔内にいきわたらせて、クプクプうがいをしたのちに服用すると吸収が高まると言われています。
【成分の効能】半夏で吐き気を抑え、黄芩(オウゴン)と黄連(オウレン)でみずおち周辺の熱をさまし、胃の粘膜を保護します。乾姜は身体を芯から温めて下痢を改善し、人参、大棗、甘草で胃の働きを改善します。

小半夏加茯苓湯(ショウハンゲカブクリョウトウ)
【主な症状】吐き気、嘔吐、胃に水がたまりチャプチャプ音がする
【特徴】もともとは「つわり」の治療薬として有名で、胃腸に留まっている水分を排出しながら胃の働きを整え、水分代謝を改善します。
【成分の効能】半夏と生姜で協力して吐き気を抑え、茯苓で余分な水を排出させることで症状を改善します。吐き気が強い時は、ぬるま湯に溶かしたものを冷ましてから少しずつ口に含むと飲みやすく、効果的といわれています。

【心がけたいワンポイントアドバイス】
・腹八分を徹底、
・なるべく旬の食材を摂取
・積極的に摂りたい食材
*腎の働きを高める食材 小豆、黒豆、黒ゴマ、ひじき、海苔、昆布、わかめ
*免疫力高める食材 ニンニク、人参、ブロッコリー、鶏むね肉、赤みの魚、キノコ類
*気を補う食材 牛肉、鶏肉、エビ、ウナギ、山芋、大豆、カボチャ
・入浴時は湯船につかる
・無理のないウォーキングやストレッチを取入れる
・充分な睡眠と休養

次回は「夏バテ・熱中症」についての漢方薬を紹介します。

『更年期の不調に効く自分漢方の見つけ方』斉藤明美 著
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この記事を書いた人

斉藤明美

斉藤明美薬剤師・医学博士

北里大学薬学部卒業後、大学病院、企業診療所、透析施設で薬剤師として勤務。その後、製薬会社で企画販売に従事し、体調を崩した時に漢方薬に出会い、漢方を学びはじめる。日本漢方協会漢方講座を経て、田畑隆一郎先生の無門塾入門、愛全診療所 蓮村幸兌先生(漢方専門医)の漢方外来にて研修。現在は「より健やかに、更に美しく」を目指して患者さんの漢方相談、わかりやすい漢方の啓蒙活動に取り組んでいる。著書に『更年期の不調に効く自分漢方の見つけ方』(ごきげんビジネス出版)がある。

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