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【重要事項説明書】賃貸トラブルを防ぐ・対応する3つのチェックポイント

賃貸契約で交わされる重要事項説明書は、借主の権利を守る重要な書類だ。書類の不交付、迷惑施設の不告知、記載ミスという3つのトラブルを知っておくことが、契約前の自衛策になる

大谷昭二+Gold beans.編集部2026/04/02

説明は文書を読むだけだが、きちんと内容を聞いて疑問は確認したい

具体的には、過去に自殺や火災のあった物件がその典型例として挙げられます。
迷惑施設についても、その種類と物件からの距離によっては47条の「重要な事項」に該当し、業者に告知義務が生じる場合があります。たとえば、産業廃棄物処理施設や火葬場が徒歩圏内にある、深夜まで騒音が続くパチンコ店や風俗営業店が隣接しているといったケースは、入居を判断する上で重要な材料となりえます。こうした施設の存在を知っていれば契約しなかったと主張できる場合は、業者の不告知が問題となる可能性があります。

この判断は難しく、業者の主張が正当かどうかについては、専門家に相談することも選択肢のひとつです。

重要事項説明書の記載内容が間違っていたら?

「重要事項説明書の記載内容が実際とは異なっていたため、それを指摘しても、謝罪するだけで対応してもらえない」というトラブルもあります。
記載ミスの責任を問う場合、重要なのは、「その情報が間違っていなければ、契約したかどうか」という点です。

たとえば、防音性を重視して物件を選んだ借主が「防音性の高い鉄筋コンクリート造」と説明されて契約したところ、実際には「鉄骨造」だったという場合、その誤りは契約判断に直結するでしょう。この場合、業者は単に謝罪するだけでは足りず、契約解除に伴う損害の全額を負担すべきとされています。

一方、建築年が1~2年ずれていた、設備の内容が少し異なっていたなど軽微な誤りは、契約の意思決定にほとんど影響しないケースが多く、損害賠償の請求が認められにくいこともあります。
しかしながら、重要事項説明書の記載ミスが発覚した場合は「どの情報が間違っていたか」「それが契約判断にどう影響したか」を整理して、業者に修正、場合によっては責任を問うことも必要です。

賃貸契約における重要事項説明は、借主の権利を守るために設けられた制度です。書類の不交付、情報の隠蔽、記載ミスなど、少しでも不審な点を感じたら、消費者センターや宅建業の所管官庁(都道府県の担当窓口)への相談も検討してください。

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この記事を書いた人

大谷昭二+Gold beans.編集部

大谷昭二+Gold beans.編集部NPO法人日本住宅性能検査協会理事長/一般社団法人空き家流通促進機構会長/元仲裁ADR法学会理事

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