「ペット可物件」探しの苦労(マンション購入編)

犬2匹と暮らすマンションを探していた著者。気に入ったマンションを見つけ、購入することを決めた。しかし、契約の段階でチラシにあった「ペット可」の文字がなくなって……

山本葉子2023/11/22

そこで私はそれまで黙って座っていたオーナーさんに向き直って
私「犬を2匹飼っています。このマンションは飼育OKなんですよね?」
オーナー「ええ、まぁ」
私「契約書に書いてないのですが……」
担当「まぁまぁ、暗黙の了解事項ってことで……」
私「暗黙じゃ困ります。募集時にそう書いてあったから申し込んだし、最初から犬がいますと言ってあるので、ちゃんと契約書にも書いてください!」

なんとか契約書に盛り込んだ「ペット可」の文言

どうもフタを開けたらペット可の分譲マンションではなかったようです。しかし、こちらも引っ越しの準備とかしているし、物件自体は魅力的です。

これで愛犬も安心(写真はイメージ)

ペットについて記述を契約書盛り込むことを執拗に求め、なんとかペットの飼育に関する記述を契約書に加筆してもらいました。そして契約書に印鑑押してペット可マンションの売買契約書が出来上がったのは約3時間ほど経ってからでした。
私も疲れましたが、私に散々怒鳴られた担当さんもオーナーもぐったりです。

勝ち取った感のある憧れのペット可マンション。引っ越しの大変さも、手続きのアレコレも、もう苦にならずに上機嫌で作業して、愛犬ポメ2匹とともに新居入りしました。

広いルーフバルコニーには十分な高さの柵もついてて、小型犬なら安全に遊べます。
嬉しくて走り回る2匹を見ながら
「屋上ドッグランだね」
とか言ってみる。

購入してよかった。自分にも動物にも堂々と安心できる場所が手に入ってよかった。そう噛み締めていた私は、この後大変な交渉が待っていることを知る由もありませんでした。(つづく)

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この記事を書いた人

山本葉子

山本葉子NPO法人東京キャットガーディアン 代表

東京都生まれ。2008年猫カフェスペースを設けた開放型シェルター(保護猫カフェ)を立ち上げ、2019年末までに7000頭以上の猫を里親に譲渡。住民が猫の預かりボランティアをする「猫付きマンション」「猫付きシェアハウス」を考案。「足りないのは愛情ではなくシステム」をモットーに保護猫活動を行っている。著書に『猫を助ける仕事』(光文社新書)などがある。

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