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「現金使用率57%」の日本で広がるJPYC “デジタル円”と何が違う?上手な使い分け

広がりつつあるJPYC、値上がりを狙う暗号資産ではなく、日本円と連動したデジタルマネーの使い方と「新しい現金ポケット」としての役割を考える

古川愛弓2026/02/13

「現金使用率57%」の日本で広がるJPYC “デジタル円”と何が違う?上手な使い分け
  • JPYCは円連動型ステーブルコインという新しいお金の形
  • 投機ではなく決済や保管に適したデジタル円の選択肢
  • どんなものでも依存しすぎるとリスクになる

財布とは別の「新しい現金ポケット」

「JPYC」という言葉を聞いて、
「なにそれ?」と思う方が多いのではないでしょうか。
一方で、
「暗号資産でしょ?」
「ビットコインみたいなもの?」
と思った方は、なかなかお金のリテラシーを持った方だと思います。
正直に言うと、私自身も最初は同じ印象を持っていました。

JPYCとは、JPYC株式会社が発行する「Japan Yen Coin」の略称で、日本円とほぼ同じ価値で使えるデジタルマネーのこと。1円を1JPYCとして扱う仕組みで、値動きが小さく、ブロックチェーン上で素早く送金できる。一般には、円連動型ステーブルコインと説明されています。

私はこれまで、「価格が上がる、下がる」「儲かる、儲からない」といった、ビットコインをはじめとする暗号資産の世界に、あまり気持ちが向きませんでした。そのため、JPYCについても、正直なところしばらくはスルーしていました。
けれど、JPYCを知っていく中で、考え方が少し変わってきました。
これは「増やすためのお金」ではなく、「どう置くかを考えるためのお金」なのかもしれない。そんな感覚を持つようになったのです。

JPYCは、ビットコインとはまったく違う

前にお伝えしたように、JPYCは日本円に連動したステーブルコインです。価格が大きく上下することを目的としたものではありません。
つまり、ビットコインのように「値上がりを期待して持つもの」ではなく、むしろ「日本円のデジタル版」と考えたほうが、感覚としては分かりやすいと思います。

投資対象というよりも、決済や送金、保管の「かたち」が違う円。
その位置づけを理解すると、JPYCの見え方は大きく変わってきます。

なぜ今、JPYCが必要になったのか

世界に目を向けると、すでに多くの国で紙幣の使用は減っています。
理由はシンプルです。
・偽札が多い
・管理コストが高い
・デジタル決済の方が合理的
といった理由からです。一方、日本は今も紙幣の使用率が、海外と比べて高い国です。

具体的には、日本の紙幣・硬貨の使用率は、金額ベースで約57%(経済産業省調べ)とされています。これに対し、イギリスやアメリカ、韓国では1~2割程度(UK Finance/FRB/韓国Times調べ)、中国では非現金決済が9割(中国人民銀行調べ)を超える水準にあります。日本の現金利用率の高さは、数字を見れば一目瞭然です。

もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
日本の紙幣は、ホログラムを用いた高度な偽造防止技術や、緻密なデザイン、特殊な紙と印刷技術によって、世界的にも信頼度が高いものです。
ただ、その信頼性の高さゆえに、管理や流通のコストがかかり、合理性という点では課題も残ります。また、PayPayのようなデジタル決済と比べると、「支払う」「送る」といった行為が一瞬で完結しない不便さもあります。

こうした背景を考えると、日本円のデジタル化が議論されるのは、ごく自然な流れだと感じます。

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この記事を書いた人

古川愛弓

古川愛弓つなぎひと

家族の死を機に保険業へ転身。保険のみでは防げないリスクを「セブンポケッツ(多角的な収入と人脈)」の積み立てで補う重要性を学修。心とお金を優しく整える「つなぎひと」として、経営者交流やパルフェの会を主宰。単に「お金の積立」に留まらず、人と情報の繋がりを資産に変え、愛が広がる豊かな未来をデザインするサポートを行っている。

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