50歳からの保険見直し(基礎編)/保険は万一の備えから必ず使う“道具”として考える

50歳以降、定年後の保険については、「子どもが独立したらば生命保険はいらない」「保険料を払うのなら貯金をしなさい」といった雑誌の記事なども多い。果たして、本当に保険は不要なのか?50歳からの必要な保険を考える。

Gold beans.編集部2023/09/01

いる保険、いらない保険をどう見極めるか

生命保険、医療保険、養老保険、年金保険、医療保険、最近では介護保険も登場し、複雑に思える保険だが、基本的な構造は次の3つに集約される。いわば保険の基礎がこの3つの保険だ

①定期保険
保険期間を10年、15年という年数や70歳までというような年齢で区切り、保障を一定期間に限定した保険。いわゆる「掛け捨て保険」といわれる保険で、基本的にこのタイプの保険には満期金はない。
そのかわり保険料が安く、大きな保障をつけられるのが最大の特徴だ。ただし、保険期間が終了して、同じ保障内容で保険期間を更新には、保険料が大幅に値上がりするため、子どもがまだ小さいなど特別な条件がなければ、60歳以降は必要がなくなる。

②終身保険
保険期間を限定せず、死ぬまで保障が続く保険。死亡保険であれば、必ず保険金が受け取れる。保険料の払い込みは一定年齢で終わらせるタイプと一生涯続くタイプがある。
定期保険に比べて保険料が高くなる。掛け捨て保険とは違い、基本的には解約した際に返戻金があるのがこの保険の特徴だ。解約返戻金の戻り額を少なくしたり、なくすことで保険料を低くしたものもある。

③養老保険
すでに加入していて満期待ちということであれば、そのまま継続だが、新規で考える必要がない保険がこのタイプの保険。
養老保険の最大の特徴はは保険期間が満了すると満期金が受け取れ、払い込み途中で死亡した場合は満期金と同額の保険金を受け取れるというもの。保障と貯蓄がセットになったものだ。その分、保険料は高い。また、最近の養老保険の利率・返戻率が悪く、満期になっても払い込んだ保険料を下回るものがほとんどになっている。

保険には「定期付終身保険」「変額保険」「逓減定期保険」など、さまざまな名前のついた保険があるが、これらの保険は、この3つの保険をベースにいくつかを組み合わせたり、積み立て部分の運用方法を変えたり、保険金の支払い方法を変えるなどしているだけ。どの保険がよいかの判断は、何を目的にするかによって変わる。
一定期間だけ保障を確保したいということであれば「定期保険」。
自分が死んだあとの葬式や片付けにかかる費用を確保するということでは「終身保険」ということになる。

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