大学を卒業後、中堅マンションデベロッパーに入社。主に投資用マンションの営業を担当。8年連続売上1位の成績を上げ表彰されるなどトップ営業マンとして活躍。1物件から投資をはじめ4、5件と物件数を増やすリピーター顧客が多く、顧客からの信頼が厚い。退職後は自ら不動産会社を立ち上げる一方、ブローカーとしても活動。得意客の紹介者だけを対象にした不動産セミナーを行っている。「不動産投資は自ら考え、行動しなくては儲からない」がモットー。
マンション投資で失敗する5つの要因
マンション投資で成功する人、失敗する人その違いと
私は20年以上にわたってマンション投資に携わり、1000人以上のオーナー(マンション投資家)の相談を受けてきました。
その経験から、マンション投資に成功するオーナーと失敗するオーナーがいるのは事実です。
一般的にマンション投資が失敗する原因は以下に分類できます。
1)過剰なローン負担――借入金額が多すぎて、金利や返済に苦しむことによるもの
2)立地の失敗――交通アクセスや周辺環境が悪く、空室リスクが高まることによるもの
3)家賃設定ミス――家賃が高すぎて入居者なく、空室が続いてしまうことによるもの
4)想定外の修繕費――大規模修繕や設備交換費用が高額になってしまうことによるもの
5)オーナー自身の理解不足――上記のことを理解しないまま人任せ(マンションデベや管理会社)にしてしまうことによるもの
当時私が勤めていた販売会社もそうでしたが、多くの投資マンション販売会社では空室リスクを回避するために家賃保証をしたり、建物管理も自社管理を行い長期修繕計画に基づいて管理費・修繕積立金の急激な値上げをしないようにしています。
また、ローンを利用することも多いため、購入者の属性に合わせた金融機関を選定。それぞれの返済シミュレーションを作成して事前に説明しいました。
もちろん、こうした想定可能なリスクに対応していても、オーナーの中には「失敗した」という方もいました。
お金を借りて投資できるのがマンション投資
さまざまなマンション投資家オーナーを見てきた私からすると、「成功した人」と「失敗した人」の違いは、過剰なローン負担や立地の失敗といったものも少なからずありますが、多くの方は「オーナー自身の問題」だと思っています。
というのも、失敗される方はスタート段階から間違っているのです。
実際にマンション投資に失敗して困っている方の購入動機聞くと、
「営業マンに言われて何となく買いました」
「営業の方が一生懸命だったので」
「知人からの紹介だったので」
という答えが返ってくるのです。
私自身、マンション販売会社に勤めていたのでいろいろな営業マンがいるのは十分理解しています。中には正直、契約さえとれば顧客が理解していようが、いまいが関係ないと考えている営業マンは少なくありません。
しかし、投資とは「将来的に資産が増えることを期待して、現在ある資金を投じること」です。
当然ですがマンション投資おいても「自身の資金」でマンションを購入して「資産を増やす」行為なのに、失敗したという人は、このことをきちんと理解しておらず、自らが主体性をもってマンション投資を行ったとは思えないのです。
そのためマンションを買えば、自動的にお金が通帳に振り込まれると思っている方が多い。
ましてやマンション投資は、投資なのに銀行がその投資に対するお金を貸してくれる投資です。家賃収入からローンが返済されるのですから、実際に入金される金額は、思っているほど多くはありません。
ただ、借金をして投資ができるのは、マンション投資ぐらいしかありません。株にしても株式担保融資はあっても、最初から株の購入を目的に融資してくれる金融機関はありません。