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10/21発表 決算分析|【上方修正】山善 通期の営業益予想を179億円に、半導体・AI向けが好調

10月21日の決算発表は5社で、プライムはなかった。山善は8月に続いて業績予想を上方修正し、通期の営業利益を179億円に引き上げた。タスキHDとストライクGも上方修正し、セブン工業は中間期を赤字に下方修正した。

コマンドY2026/10/22

10/21発表 決算分析|【上方修正】山善 通期の営業益予想を179億円に、半導体・AI向けが好調
  • 山善は通期の営業益予想を179億円に上方修正、半導体・AI向けなどが好調
  • ストライクGは9月期の営業益を104億100万円に、7〜9月で9か月分を上回る
  • 令和AHは中間の営業益30.5%増、通期は据え置きで株価は7.8%安

この記事でわかること
・【プライム】山善は8月に続く上方修正、通期営業益179億円
・【プライム】タスキHD・ストライクGも9月期を上方修正
・【スタンダード・グロース】令和AH・オービーシステム・岡野バルブ製造
・【REIT】日本都市ファンド・Oneリートの分配金
・【上方修正】山善ほか4社
・【下方修正】セブン工業
・【翌営業日の発表予定】10月22日(木)6社

【プライム】山善(8051)

10月21日に決算短信を出したプライム企業はなく、今回は注目度の級を付けない。プライムで目立った開示は、14時に出た山善の業績予想の修正だ。

山善(8051)2027年3月期 業績予想の修正(連結)
上方修正。中間期の営業利益を70億円から89億円に、通期を150億円から179億円に引き上げた。8月10日に続く上方修正で、生産財の分野で半導体・AI、データセンター、航空・宇宙、造船、防衛向けの需要が想定を大きく上回ったことによる。先に調達していた製品の出荷も早まった。
中間期の営業利益は前年同期(51億800万円)の約1.7倍。4〜6月の28億9000万円を引くと、7〜9月は60億1000万円と4〜6月の約2.1倍になる。通期の計画どおりなら下期は90億円で、上期並みの水準が続く前提だ。配当予想は変えていない。
株価は21日、14時の開示のあと買われ、前日比3.8%高の1949円で引けた。売買代金は約11億円と20日平均の約2.3倍。それでも25日線(約1977円)には1.4%届かない。この線を上に抜ければ、下期も上期並みという計画を市場が受け入れ始めた形になる。中間決算は11月11日。

山善(8051)の株価と25日線

10月21日の終値1949円は、25日線(1977円)を1.4%下回る

陽線陰線25日線業績予想の修正の開示日(10月21日)

170018001900200021008月9月10月
直近10営業日の数値を表で見る
日付終値25日線乖離
10/71983円1973円+0.5%
10/81913円1971円-2.9%
10/91929円1968円-2.0%
10/132008円1971円+1.9%
10/142023円1974円+2.5%
10/151958円1975円-0.9%
10/161935円1976円-2.1%
10/191932円1977円-2.3%
10/201877円1976円-5.0%
10/211949円1977円-1.4%
出所:J-Quants(JPX)の日足から作成。株価は分割調整後、25日線は終値の25営業日平均。直近60営業日

【プライム】そのほかの開示

タスキホールディングス(166A)2026年9月期 業績予想の修正(連結)
上方修正。9月に終わった2026年9月期の営業利益を110億円から136億5000万円に、純利益を58億円から75億5000万円に引き上げた。Life Platform事業で販売したプロジェクトの価格が期首の想定を大きく上回り、売上総利益率が改善したことによる。値上がりを踏まえ、一部のプロジェクトは販売を翌期に回した。
2025年10月〜2026年6月の営業利益75億6900万円を引くと、7〜9月の3か月で60億8100万円を稼いだ計算になる。株価は21日、15時30分の開示の前に993円で引け、25日線(約1021円)を2.8%下回る。決算発表は11月10日。

ストライクグループ(6196)2026年9月期 業績予想の修正(連結)
上方修正。営業利益を83億円から104億100万円に、純利益を57億円から71億3900万円に引き上げた。8月28日に続く上方修正。第3四半期以降、成約が上期を上回る水準で積み上がり、複数の大型案件の成約で案件の単価も上がった。
2025年10月〜2026年6月の営業利益51億2500万円を引くと、7〜9月の3か月で52億7600万円と、それまでの9か月分を上回る計算だ。株価は開示前の21日終値が1388円で、25日線(約1405円)を1.2%下回る。決算発表は10月30日。

【スタンダード・グロース】

令和アカウンティング・ホールディングス(296A・グロース)2027年3月期 中間
中間期の売上高は11.3%増の29億5500万円、営業利益は30.5%増の10億7000万円。9月14日に引き上げた中間の計画(29億6000万円・10億5400万円)に対し、営業利益は1.5%上回った。案件の消化スピードが上がったことによる。通期の営業利益21億6000万円は据え置き、進捗は49.5%。
株価は11時30分の発表のあと売られ、前日比7.8%安の1086円。売買代金は約5億3000万円と20日平均の約5.5倍だった。7〜9月の営業利益は5億1900万円と4〜6月(5億5100万円)を下回る計算で、25日線(約1160円)を6.4%下回ったまま戻らないなら、通期の据え置きが重く見られたことになる。

令和AH(296A)の株価と25日線

10月21日の終値1086円は、25日線(1160円)を6.4%下回る

陽線陰線25日線決算発表日(10月21日)

6008001000120014008月9月10月
直近10営業日の数値を表で見る
日付終値25日線乖離
10/71124円1153円-2.5%
10/81112円1150円-3.3%
10/91147円1152円-0.4%
10/131137円1153円-1.4%
10/141158円1155円+0.3%
10/151141円1156円-1.3%
10/161178円1157円+1.8%
10/191220円1161円+5.1%
10/201178円1163円+1.3%
10/211086円1160円-6.4%
出所:J-Quants(JPX)の日足から作成。株価は分割調整後、25日線は終値の25営業日平均。直近60営業日

オービーシステム(5576・スタンダード)2027年3月期 中間
中間期の売上高は20.2%増の46億8600万円、営業利益は45.8%増の3億1100万円。主力の銀行分野で既存案件の拡大と新規の受注が続き、金融事業の売上高は30.1%増えた。通期の営業利益8億3500万円は据え置き、進捗は37.2%。株価は16時の発表の前に、前日比6.3%高の3435円で引けた。

岡野バルブ製造(6492・スタンダード)2026年9月期 業績予想・配当予想の修正
上方修正。営業利益を19億5000万円から26億円に引き上げ、前期の8億6400万円の約3倍になる。島根原子力発電所2号機の定期検査工事での追加受注、福島第一原子力発電所の廃炉関連作業、柏崎刈羽原子力発電所7号機関連案件の前倒しによる。期末配当は40円から70円に増配予定で、年間は110円。決算発表は11月6日。

【REIT】

日本都市ファンド投資法人(8953)は2026年8月期の1口当たり分配金が3012円(前期3006円)、2027年2月期の予想は3000円。Oneリート投資法人(3290)は2553円(前期2386円)、予想は2475円。
REITは分配金と物件の稼働で見るもので、決算の数字が予想と違って値が動く事業会社とは性質が違うため、級は付けない。

【上方修正】

銘柄 修正した項目 修正前→修正後 修正率
山善(8051・プライム) 2027年3月期 中間期 売上高 2900億円→3070億円 5.9%増
同 中間期 営業利益 70億円→89億円 27.1%増
同 中間期 経常利益 71億円→93億円 31.0%増
同 中間期 純利益 46億円→62億5000万円 35.9%増
同 売上高 5850億円→6180億円 5.6%増
同 営業利益 150億円→179億円 19.3%増
同 経常利益 154億円→187億円 21.4%増
同 当期純利益 100億円→122億5000万円 22.5%増
タスキHD(166A・プライム) 2026年9月期 売上高 1004億5000万円→1019億円 1.4%増
同 営業利益 110億円→136億5000万円 24.1%増
同 経常利益 93億円→116億5000万円 25.3%増
同 当期純利益 58億円→75億5000万円 30.2%増
ストライクG(6196・プライム) 2026年9月期 売上高 245億円→270億7700万円 10.5%増
同 営業利益 83億円→104億100万円 25.3%増
同 経常利益 83億円→104億1700万円 25.5%増
同 当期純利益 57億円→71億3900万円 25.3%増
岡野バルブ製造(6492・スタンダード) 2026年9月期 売上高 100億円→115億2000万円 15.2%増
同 営業利益 19億5000万円→26億円 33.3%増
同 経常利益 20億5000万円→27億4000万円 33.7%増
同 当期純利益 14億円→17億3500万円 23.9%増
植松商会(9914・名証メイン) 2027年3月期 中間期 売上高 33億8800万円→35億5300万円 4.9%増
同 中間期 営業利益 3600万円→3500万円 2.8%減
同 中間期 経常利益 8600万円→1億1000万円 27.9%増
同 中間期 純利益 5300万円→7000万円 32.1%増

山善・タスキHD・ストライクG・岡野バルブ製造は上の解説のとおり。植松商会は半導体やAI関連の投資需要で機械や伝導機器の受注が好調で売上高を上げたが、人件費などの上昇で営業利益はわずかに下げた。受取配当金などの営業外収益が増え、経常利益と純利益は上がる。通期の予想は据え置いた。

【下方修正】

銘柄 修正した項目 修正前→修正後 修正率
セブン工業(7896・スタンダード) 2027年3月期 中間期 売上高 81億400万円→81億8700万円 1.0%増
同 中間期 営業損益 2200万円の黒字→5800万円の赤字 赤字転落
同 中間期 経常損益 1300万円の黒字→5200万円の赤字 赤字転落
同 中間期 純損益 1800万円の赤字→7200万円の赤字 赤字拡大

セブン工業は中東情勢による資源価格の高騰で、内装建材事業の原価上昇が想定を上回った。階段の新規事業の先行投資も重なる。通期の予想は、追加の価格改定や固定費の見直しの効果を見込んで据え置いた。数字は個別。

【翌営業日の発表予定】10月22日(木)6社

ブロンコビリー(3091・プライム)第3四半期決算/ディスコ(6146・プライム)中間決算/石塚硝子(5204・スタンダード)中間決算/光世証券(8617・スタンダード)中間決算/SEホールディングス・アンド・インキュベーションズ(9478・スタンダード)中間決算/オリックス不動産投資法人(8954・REIT)決算

※本稿は、投資における情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株式の売買は自己の責任において、ご自身の判断で行うようお願いします。

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記事を書いた人

コマンドY

スイングトレーダー。著書に『10万円を1年で100万円にする株式投資術』(2026年7月発行)。決算を「地雷を避ける」ための守りの道具として読み、上がり始めを出来高で確かめてから乗ることを基本にしている。

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この記事を書いた人

コマンドY

コマンドYスイングトレーダー

大学卒業後、メーカーを経て広告代理店にてPR・広報のコンサルとしてと企業支援に従事。ところが新型コロナと50歳の節目が重なり、「このまま真面目に働いていていいのか?」と自問自答。一念発起し脱サラして、FIREを目指してスイングトレーダーに転身。現実はまだ“たき火レベル”だが、日々発表される決算書とチャートの動向と格闘している。最近ではAIを駆使し、銘柄研究を行っている。

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