不動産など資本市場の分析と世代会計、文化財保護に高い関心持ち、執筆活動を行っている。『不動産絶望未来』『2030年不動産の未来と最高の選び方・買い方を全部1冊にまとめてみた』(いずれも東洋経済新報社)などペンネーム・共著含め著書多数。
(著者連絡先)windomaezaki@yahoo.co.jp
品川区議会において品川浦で計画されている10棟規模のタワマン建設を含む再開発計画に対する補助金の試算額が区議会で示された。その額2034億円あまり。膨れ上がる税金投入の背景にあるものとは。
山下努2024/12/05
このような区の対応に住民たちの不信感が高まるなかで、飛び出したのが、今回の品川浦タワマン建設に支出する補助金2034億円あまりという区議による試算だった。この試算が出されたのは、11月22日に開かれた品川区議会24年4回定例会でのことだ。
質問に立った石田ちひろ区議(共産)は「武蔵小山の小山三丁目第1・第2地区は超高層3棟含む4棟のビルを建設する計画で、税金投入予定額は合わせて467億円あまり。開発区域面積が4.35倍の品川浦の補助金額は、単純計算すると2034億円余となります。1つの地区だけで、区全体の再開発補助金累計額1500億円あまりを超える膨大な額です」と指摘、区の見解を問いただした。
これに対して、東京都から派遣されている都市整備推進担当部長は、次のように答弁した。
「区では、地域での街づくりの動き等を踏まえ、品川駅南地域まちづく地域のビジョンを策定し品川浦を重点検討区域として位置付けて、品川駅の南の玄関口にして多様な人々を迎え入れるにふさわしい拠点性と賑わいを兼ね備えた街の形成に取り組んでいきます」
続けて「品川駅、天王洲アイル駅を広域活性化拠点として位置付けており、国内外から多様な人が訪れ、働き、楽しみ、いこい、暮らす拠点性と文化性をかねそなえた国際交流としても拠点を形成する」とその意義について答えた。
一方、事業費、建物の概要等々については「現在準備組合により街づくりの検討は進められており、現時点では未定と聞いております」とするのみ。
この記事を書いた人
山下努経済アナリスト
不動産など資本市場の分析と世代会計、文化財保護に高い関心持ち、執筆活動を行っている。『不動産絶望未来』『2030年不動産の未来と最高の選び方・買い方を全部1冊にまとめてみた』(いずれも東洋経済新報社)などペンネーム・共著含め著書多数。
(著者連絡先)windomaezaki@yahoo.co.jp
※このサイトは「事業再構築補助金」を活用しています