【フジテレビ】ドラマ『日本一の最低男』があまりにリアルすぎると大反響

これまでも『家売るオンナ』(2016年日本テレビ系)や、『正直不動産』(2022年NHK)など不動産業界を舞台にした人気ドラマは多かったが、いずれもファンタジーな内容だった。しかし、フジテレビの『日本一の最低男』は、不動産再開発の真の舞台裏が描かれていると話題になっている。

山下努2025/03/23

SNS選挙、二馬力選挙のリアルな現実も取り込む

ドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』FODオリジナル作品『Hello Again』(C)フジテレビ

このドラマは、単純な勧善懲悪なストーリーではなく、一平を利用しようとした現職区長派の議員も初出馬の時は、爽やかな改革の意思をもって当選したものの、周辺の影響を受け、だんだんと改革の意思がなくなってしまう姿が描かれているところも見逃せない。
ドラマプロデューサーの北野拓氏がヤフーニュースなどを通じて複数の媒体でドラマの背景や作り手の思いを熱く語っている。

ドラマを観た実際の再開発に直面する視聴者からは、次のような感想が寄せられた。
「徹底した取材と秘密主義と妨害、誹謗中傷覚悟のタイトル戦略とドラマ展開。これがさらにドラマチックであり、ハラハラドキドキしつつ最後は、人々の良心や思いやる気持ちが勝つというところに胸を撫で下ろし、爽快感もある」
「誹謗中傷をする連中や粗暴などこともわからないメディアをアホバカに描くところ。本来あるべきテレビメディアの意地を見せてくれたこと、難題に挑戦し正解を具現してくれたこと。スタッフと俳優陣のやる気がハンパじゃなかったこと。すべてに感謝と賞賛しかないです」

 さらにこのドラマの見どころは、再開発の暗部を描く上でSNSの使い方が秀逸さだ。
例えば、主人公が自らの失策をあえてSNSで発信し、「肉を切らせて骨を断つ」的な高等戦術や、選挙と再開発をSNSと絡めた点は興味深く、そこに若い人のIT力を利用するといった部分も、ドラマがヒットした理由だろう。
 さらに昨今話題の「二馬力選挙」など現実の選挙で起きていることも描かれる。

結末まで描かれず、続編を期待する声も

ドラマでは、主人公の一平が区長選では落選し、一平の親友で再開発を進める現職区長の甥が当選を果たすところで終わっており、果たして、当選した現職区長の甥はおじの政治スタイルをまねるのか、親友の一平の意志を継ぐのかまでは描かれていない。続編があるのかを期待したい。

このドラマはフィクションとはいえ、再開発計画のある地域であれば、自分の住む地域を取材したのだろう」と共感をもつ人が少なからずいる、そんなドラマに仕上がっている。

※このドラマについては、FOD、TVerで視聴可能(一部無料、最新話は期間限定で無料)
FOD https://fod.fujitv.co.jp/title/107p/
TVer https://tver.jp/episodes/ep96tetkl1

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山下努

山下努経済アナリスト

不動産など資本市場の分析と世代会計、文化財保護に高い関心持ち、執筆活動を行っている。『不動産絶望未来』『2030年不動産の未来と最高の選び方・買い方を全部1冊にまとめてみた』(いずれも東洋経済新報社)などペンネーム・共著含め著書多数。
(著者連絡先)windomaezaki@yahoo.co.jp

 

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