不動産など資本市場の分析と世代会計、文化財保護に高い関心持ち、執筆活動を行っている。『不動産絶望未来』『2030年不動産の未来と最高の選び方・買い方を全部1冊にまとめてみた』(いずれも東洋経済新報社)などペンネーム・共著含め著書多数。
(著者連絡先)windomaezaki@yahoo.co.jp
これまでも『家売るオンナ』(2016年日本テレビ系)や、『正直不動産』(2022年NHK)など不動産業界を舞台にした人気ドラマは多かったが、いずれもファンタジーな内容だった。しかし、フジテレビの『日本一の最低男』は、不動産再開発の真の舞台裏が描かれていると話題になっている。
山下努2025/03/23
そんな中で元SMAPの中居氏による問題でCM収入が激減しているはずのフジテレビ『日本一の最低男』が不動産業界の関係者の度肝を抜く、内容の不動産ドラマを放送した。ドラマ自体は3月20日放送で終了したが、主役を務めた元SMAPの香取慎吾の迫真的な演技が視聴者から高い評価を受けている。
なぜ、このドラマが高い評価を受けているかというと、その内容が実在する再開発計画がモチーフにされていることをうかがわせ、それを徹底取材しているという点だ。
ストーリーは、商店街近くに大きなタワマンを造るというもので、開発を行う不動産会社は出てこないが、わかる人が見れば、タワマン建設が止まらない東洋一のアーケードがある武蔵小山商店街のことだろうかと思いあたる。
武蔵小山商店街は、品川区が観光PRするほど、昔ながらのアーケードや商店が軒を連ね、他区からも多くの買い物客が訪れる人気スポット。また、同じ品川区には戸越公園商店街があり、ここにも大規模なタワマンを建てる計画がある。
どんな再開発計画でも説明会に行けば分かることだが、現実は裏の世界、そしてそのまた裏の世界があるといわれる。
ドラマ『日本一の最低男』では、そうした普通の人がうかがい知れない世界を描かいた点でも画期的だ。このため、想定外の高い視聴率で、最終回の放送後には、X(旧ツイッター)の登場頻発度を示すトレンドに入るほどだった。
少し長くなるが、このドラマの後半部分のあらすじを説明しよう。
主人公の一平(香取慎吾)はパワハラ問題で会社を辞め、家族も子どもも嫌いな「最低男」。そんな彼がシングルファーザーの義弟の子育ての支援を引き受け一緒に暮らすようになる。地域に根を張ってみて、はじめて再開発のような社会問題に気づかされる。
そんな一平は、再開発に反対する人たちと体当たりで付き合うなかで、本来目指した区議選ではなく、区長選にでる羽目となってしまう。そのきっかけは、再開発を進める現職区長やその取り巻きから懐柔を受けたことへ反発だった。
一方、開発を進めたい区長側の思惑は、地域問題を解決し、地域に溶け込み頼られる存在になった一平に目をつけ、彼が住む家も再開発地域で有利だと自陣営に取り込み、再開発の説得役を依頼、利用することにあった。
その話に納得はできない一平だったが、しぶしぶ顔見知りであり、再開発予定地にある商店街の銭湯の女将と話をするが、彼女の話を聞いて逆に再開発に同意できなくなる。
そんななかでその銭湯が反社的な連中の嫌がらせと裏工作で追い出されてしまい、放置できなくなって区長選出馬を決断し、勝負に出ることに。
選挙戦では、緻密な計画と周囲の強固な協力を得ながら、最低男の汚名をかぶり、現職区長派の悪事を暴き、目的のために邁進していく。そして、地元の有権者や区議に寄り添ってきた第3の候補者が名乗りをあげ、当選を果たすのだが……。
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山下努経済アナリスト
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