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10/8発表 決算分析|ファストリ 営業益31.7%増の7431億円、今期は8300億円を見込む

10月8日の決算発表は29社。ファーストリテイリングは前期の営業利益が7431億2800万円と計画を上回り、今期は8300億円を見込む。ローツェは営業利益計画を530億7800万円に上方修正し、テルモは1600億円に下方修正した。

コマンドY2026/10/09

10/8発表 決算分析|ファストリ 営業益31.7%増の7431億円、今期は8300億円を見込む
  • ファストリは前期の営業益が計画を1.8%上回り、今期は11.7%増を見込む
  • セブン&アイは海外が87.7%増益の一方、国内コンビニは9.8%の減益
  • テルモは供給契約の解除で約975億円の損失、営業益計画を37.9%下げる

この記事でわかること
・☆【注目度S級】ファーストリテイリング(9983)
・◎【注目度A級】セブン&アイ・ホールディングス(3382)
・(B級)キユーピー(2809)
・★【要注意D級】ローツェ(6323)
・【上方修正】ローツェほか8社
・【下方修正】テルモほか4社
・【翌日の発表予定】10月9日(金)65社

☆【注目度S級】ファーストリテイリング(9983)

ファーストリテイリング(9983)2026年8月期 本決算
前期の営業利益は前期比31.7%増の7431億2800万円、売上収益は16.6%増の3兆9633億8900万円で、5期連続で過去最高を更新した。7月に示していた計画7300億円を131億2800万円、1.8%上回る。
けん引したのは海外ユニクロ事業で、事業利益は44.1%増の4398億円だ。北米は53.3%増、欧州は69.0%増と欧米の伸びが目立つ。今期は営業利益8300億円(11.7%増)を見込むが、純利益は5600億円と3.2%増にとどまる計画だ。前期の年間配当は予想の640円から850円に引き上げ、今期は900円に増配予定。
株価は8日終値7万4800円で、1か月で8.2%上げ、25日線(約6万9637円)を7.4%上回った位置で決算発表を迎えた。決算前に上げてきた分、約6万9637円を割り込むようなら、今期の計画は期待に届かなかったことになる。

ファーストリテイリング(9983)の株価と25日線

10月8日の終値74800円は、25日線(69637円)を7.4%上回る

陽線陰線25日線決算発表日(10月8日)

600007000080000900008月9月10月

直近10営業日の数値を表で見る
日付 終値 25日線 乖離
9/25 68620円 69864円 -1.8%
9/28 67850円 69580円 -2.5%
9/29 68710円 69278円 -0.8%
9/30 70860円 69172円 +2.4%
10/1 72750円 69168円 +5.2%
10/2 71770円 69138円 +3.8%
10/5 74690円 69240円 +7.9%
10/6 75590円 69402円 +8.9%
10/7 74780円 69543円 +7.5%
10/8 74800円 69637円 +7.4%
出所:J-Quants(JPX)の日足から作成。株価は分割調整後、25日線は終値の25営業日平均。直近60営業日

◎【注目度A級】セブン&アイ・ホールディングス(3382)

セブン&アイ・ホールディングス(3382)2027年2月期 中間
中間期の営業利益は前年同期比11.5%増の2322億8000万円、営業収益は2.8%減の5兆4602億7400万円だった。営業収益の減少は、2025年にセブン銀行とヨーク・ホールディングス傘下の子会社が連結から外れたことによる。営業利益は中間期の計画2340億円に17億2000万円届かなかったが、純利益は1244億4400万円で計画の1180億円を上回った。
中身は海外と国内で分かれる。海外コンビニ事業の営業利益は87.7%増の1504億2200万円、国内コンビニ事業は9.8%減の1098億9900万円で、セブン-イレブン・ジャパンの6〜8月の3か月は13.7%減の577億9400万円だった。通期の営業利益計画4250億円は据え置いた。株価は8日終値1987.5円で、25日線(約2016円)を1.4%下回る。差は小さく、約2016円の上に戻せば、国内コンビニの減益より海外の伸びが評価されたといえるだろう。

セブン&アイ・ホールディングス(3382)の株価と25日線

10月8日の終値1987.5円は、25日線(2016円)を1.4%下回る

陽線陰線25日線決算発表日(10月8日)

190020002100220023008月9月10月

直近10営業日の数値を表で見る
日付 終値 25日線 乖離
9/25 2006円 2031円 -1.3%
9/28 2000円 2030円 -1.5%
9/29 1978円 2028円 -2.5%
9/30 2004円 2027円 -1.1%
10/1 2000円 2025円 -1.2%
10/2 1978円 2023円 -2.2%
10/5 1980円 2021円 -2.0%
10/6 1974円 2019円 -2.2%
10/7 1968円 2018円 -2.5%
10/8 1988円 2016円 -1.4%
出所:J-Quants(JPX)の日足から作成。株価は分割調整後、25日線は終値の25営業日平均。直近60営業日

(B級)キユーピー(2809)

キユーピー(2809)2026年11月期 3Q
3Q累計の営業利益は前年同期比17.0%増の316億5800万円、売上高は3.6%増の3971億1900万円だった。調味料やタマゴ商品の価格改定が効いた。営業利益は通期計画380億円の83.3%に達したが、計画は据え置いた。計画どおりなら4Q(9〜11月)の営業利益は63億4200万円で、前年同期の75億6600万円を16.2%下回る。純利益は前年同期に計上した固定資産売却益の反動で、18.2%減の213億1100万円だった。
株価は8日終値4360円で、1か月で6.2%下げ、25日線(約4516円)を3.4%下回った位置で決算発表を迎えた。通期計画の83.3%まで進んだ中身が株価に表れるなら、まずは約4516円までの戻りが一つの目安。

★【要注意D級】ローツェ(6323)

ローツェ(6323)2027年2月期 中間
上方修正。中間期の営業利益は前年同期比42.4%増の230億9600万円、売上高は21.5%増の797億3300万円だった。中間期の計画190億8800万円を40億800万円、21.0%上回り、通期の営業利益計画は381億1200万円から530億7800万円に引き上げた。会社は旺盛な半導体需要を理由に挙げる。計画どおりなら下期の営業利益は299億8200万円と、上期を29.8%上回る。期末配当も20円から28円に増配。
株価は8日終値4434円で、1か月で15.3%上げ、25日線(約3849円)を15.2%上回る。直近20営業日の日中値幅は平均3.73%で、8日に決算を出したプライム企業で最も大きく、売買代金も1日平均約57億円ある。動きやすい銘柄は、逆にも同じだけ動く。上方修正を受けた買いが続くかどうかは、25日線との15.2%の開きがどこまで縮まるかに表れてくる。

【上方修正】

銘柄 修正した項目 修正前→修正後 修正率
ローツェ(6323・プライム) 2027年2月期 売上高 1590億2100万円→1800億700万円 13.2%増
同 営業利益 381億1200万円→530億7800万円 39.3%増
同 当期純利益 278億900万円→377億7900万円 35.9%増
同 期末配当 20円→28円 8円増配
吉野家ホールディングス(9861・プライム) 2027年2月期 売上高 2420億円→2480億円 2.5%増
同 営業利益 85億円→100億円 17.6%増
同 当期純利益 49億円→60億円 22.4%増
同 年間配当 22円→24円 2円増配
クリーク・アンド・リバー社(4763・プライム) 2027年2月期 営業利益 54億5000万円→56億5000万円 3.7%増
同 当期純利益 34億5000万円→35億5000万円 2.9%増
トランザクション(7818・プライム) 2026年8月期 売上高 300億円→315億1800万円 5.1%増
同 営業利益 63億円→63億9900万円 1.6%増
同 当期純利益 42億8800万円→45億2900万円 5.6%増
英和(9857・スタンダード) 2027年3月期 営業利益 26億6000万円→29億2000万円 9.8%増
同 当期純利益 18億5000万円→20億円 8.1%増
川口化学工業(4361・スタンダード) 2026年11月期 営業利益 3億7500万円→4億9500万円 32.0%増
同 当期純利益 2億4000万円→3億5000万円 45.8%増
同 期末配当 60円→70円 10円増配
レイ(4317・スタンダード) 2027年2月期 営業利益 10億円→12億円 20.0%増
同 当期純利益 8億2000万円→9億5000万円 15.9%増
アイビー化粧品(4918・スタンダード) 2027年3月期 営業利益 3億3000万円→3億9000万円 18.1%増
同 当期純利益 2億5000万円→2億9000万円 16.0%増
テクミラホールディングス(3627・スタンダード) 2027年2月期 中間期 経常損益 1億円の赤字→3200万円の黒字 黒字転換

吉野家ホールディングスは、中間期の営業利益が57億8200万円と計画の46億円を25.7%上回った。商品施策やキャンペーンで客数を伸ばした。クリーク・アンド・リバー社は日本のクリエイティブ分野と医療分野、2025年3月に子会社にした高橋書店グループが順調だった。トランザクションは8月に終えた前期の着地見込みで、eコマースとエンドユーザー向けの売上が伸びた。英和は前期からの受注残が売上に転じ、中間期の計画も引き上げた。川口化学工業は国内の自動車生産の回復や価格改定、円安が効いた。レイは大型イベント案件の計上、アイビー化粧品は9月に既存の定番製品の受注が伸びた。テクミラホールディングスの修正は中間期だけで、通期の計画は据え置いた。

【下方修正】

銘柄 修正した項目 修正前→修正後 修正率
テルモ(4543・プライム) 2027年3月期 売上収益 1兆2390億円→1兆2295億円 0.8%減
同 営業利益 2575億円→1600億円 37.9%減
同 当期利益 1931億円→1200億円 37.9%減
スギホールディングス(7649・プライム) 2027年2月期 売上高 1兆920億円→1兆1179億円 2.4%増
同 営業利益 540億円→510億円 5.6%減
同 当期純利益 328億円→274億円 16.5%減
ミニストップ(9946・プライム) 2027年2月期 営業損益 15億円の黒字→28億円の赤字 赤字転落
同 当期純損益 1億円の黒字→50億円の赤字 赤字転落
シー・ヴイ・エス・ベイエリア(2687・スタンダード) 2027年2月期 営業利益 4億1400万円→3億900万円 25.4%減
同 当期純利益 2億4500万円→1億6500万円 32.7%減
シリコンスタジオ(3907・スタンダード) 2026年11月期 売上高 42億3100万円→40億7300万円 3.7%減
同 営業損益 2億円の赤字→2億6600万円の赤字 赤字拡大

テルモは、子会社のテルモBCTが米国で血漿採取センターを運営するCSL Plasma社との供給契約を合意解除し、約975億円の損失を見込む。うち約720億円は現金支出を伴わない減損損失だ。調整後営業利益の計画2745億円は据え置いた。スギホールディングスは9月に子会社にしたセキ薬品の分で売上高は上振れるが、夏場の天候不順で季節商材を中心に既存店の物販が想定を下回った。中間期の営業利益も247億4700万円と、計画の267億円に届かなかった。ミニストップは、品ぞろえの遅れや天候不順で日配品やホットスナックの販売が計画を下回り、減損損失8億6900万円も計上した。シー・ヴイ・エス・ベイエリアはホテル事業で原材料やエネルギー、人員強化のコストがかさむ。シリコンスタジオは受託開発の大型案件の終了による売上減を補えなかった。

【翌日の発表予定】10月9日(金)65社

コシダカホールディングス(2157) 本決算/ジンズホールディングス(3046) 本決算/ビックカメラ(3048) 本決算/日本毛織(3201) 3Q/SUMINOE(3501) 1Q/大阪有機化学工業(4187) 3Q/Sansan(4443) 1Q/オーエスジー(6136) 3Q/マルマエ(6264) 本決算/技研製作所(6289) 本決算/安川電機(6506) 中間/古野電気(6814) 中間/三光合成(7888) 1Q/ヨンドシーホールディングス(8008) 中間/リンガーハット(8200) 中間/イオンフィナンシャルサービス(8570) 中間/エーアイテイー(9381) 中間/セントラル警備保障(9740) 中間/ベルク(9974) 中間

Cocolive(137A・グロース)1Q/暁飯島工業(1997・スタンダード)本決算/カネ美食品(2669・スタンダード)中間/シー・ヴイ・エス・ベイエリア(2687・スタンダード)中間/キャンドゥ(2698・スタンダード)中間/IKホールディングス(2722・スタンダード)1Q/ワッツ(2735・スタンダード)本決算/北雄ラッキー(2747・スタンダード)中間/ホームポジション(2999・スタンダード)本決算/ジェイグループホールディングス(3063・グロース)中間/白鳩(3192・スタンダード)3Q/ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(3222・スタンダード)中間/メディカル一光グループ(3353・スタンダード)中間/ファーストブラザーズ(3454・スタンダード)3Q/スタジオアタオ(3550・グロース)中間/テクミラホールディングス(3627・スタンダード)中間/メディア工房(3815・グロース)本決算/サインポスト(3996・スタンダード)中間/東海ソフト(4430・スタンダード)1Q/ヴィッツ(4440・スタンダード)本決算/インテリックスホールディングス(463A・スタンダード)1Q/市進ホールディングス(4645・スタンダード)中間/京進(4735・スタンダード)中間/アルファ(4760・スタンダード)本決算/日本エンタープライズ(4829・スタンダード)1Q/北興化学工業(4992・スタンダード)3Q/トーヨーアサノ(5271・スタンダード)中間/ASAHI EITOホールディングス(5341・スタンダード)3Q/ダイケン(5900・スタンダード)中間/マルゼン(5982・スタンダード)中間/アドテック プラズマ テクノロジー(6668・スタンダード)本決算/Enjin(7370・グロース)1Q/エコートレーディング(7427・スタンダード)中間/ティムコ(7501・スタンダード)3Q/ジーイエット(7603・スタンダード)中間/ダイコー通産(7673・スタンダード)1Q/シグマ光機(7713・スタンダード)1Q/ヤマトインターナショナル(8127・スタンダード)本決算/近鉄百貨店(8244・スタンダード)中間/毎日コムネット(8908・スタンダード)1Q/バリュエンスホールディングス(9270・グロース)本決算/丸八倉庫(9313・スタンダード)3Q/協和コンサルタンツ(9647・スタンダード)3Q/ジュンテンドー(9835・スタンダード)中間/アルテック(9972・スタンダード)3Q/タキヒヨー(9982・スタンダード)中間

※本稿は、投資における情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株式の売買は自己の責任において、ご自身の判断で行うようお願いします。

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記事を書いた人

コマンドY

スイングトレーダー。著書に『10万円を1年で100万円にする株式投資術』(2026年7月発行)。決算を「地雷を避ける」ための守りの道具として読み、上がり始めを出来高で確かめてから乗ることを基本にしている。

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この記事を書いた人

コマンドY

コマンドYスイングトレーダー

大学卒業後、メーカーを経て広告代理店にてPR・広報のコンサルとしてと企業支援に従事。ところが新型コロナと50歳の節目が重なり、「このまま真面目に働いていていいのか?」と自問自答。一念発起し脱サラして、FIREを目指してスイングトレーダーに転身。現実はまだ“たき火レベル”だが、日々発表される決算書とチャートの動向と格闘している。最近ではAIを駆使し、銘柄研究を行っている。

※このサイトは「事業再構築補助金」を活用しています